新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
孫たちの将来に禍根を残さないよう、よき日本を「取り戻したい」。

寝技に不慣れな国民民主党は前原誠司の野望に手玉に取られた

2024年12月20日 11時49分26秒 | 岸田統一教会内閣

中国の春秋時代、楚(そ)の伍子胥(ごししよ)は父と兄を平王に殺されて呉に逃れ、呉の力を借りて報復しようとしたが、平王の没後であったため、その墓を掘り起こして死屍を鞭打ち仇(あだ)を報いたという故事による「死者に鞭打つ」とは、いわゆる「故事成語」であり、決してことわざではないのだが日本でもよく使われることがある。
 
一般の人に対しては故人の生前の人徳を褒めたたえる程度なのだが、大きな功績を残した「有名人」の場合は、美辞麗句の嵐となる。
 
しかし生涯にわたり仏のような人は少なく当然ながら陰のフ部分も決して少なくはない。
 
今朝の情報番組は、例えば「巨星墜つ】渡辺恒雄・読売新聞グループ本社代表取締役主筆が死去 在任中に1000万部突破など功績残す」といった褒め称えの論調が多かった。
 
そうなればこの御仁の「風景」が最も事実をあからさまにしてくれる。
 
本澤二郎の「日本の風景」(5380)
  

<宇都宮徳馬のアジアに立つ軍縮平和路線に舵を切る時>
恩師・宇都宮徳馬を裏切って左翼から右翼に転向、原発促進改憲軍拡派の世紀の悪党・正力松太郎の意を受けた政界のフィクサー・渡辺恒雄が、2024年12月19日未明、筆者の予想した通り亡くなった。
発行部数日本一の読売新聞を武器に「ワシントンの属国」に追い込んで、日本政界を手玉に取って、改憲軍拡原発推進の流れを作った、正力に次ぐ世紀の悪党も年齢には勝てなかった。98歳。泉下で宇都宮さんは「ツネが亡くなったのか。ワシより4年長生きしたな。ワハハ」「日本人の平和主義はいい加減なものではない。平和軍縮に舵を切るしか日本人の幸せは手にできない」。わが師・戦闘的リベラリストは意気軒高である。
日本は第二のフクシマを回避するため、反核・脱原発に舵を切らねばならない。岸信介・正力松太郎・中曽根康弘・渡辺恒雄の暗い闇の時代は終わった。核戦争を誘引する43兆円超軍拡計画を封じ込めて、庶民大衆の生活を豊かにする平和政策に舵を切る時代の到来を予感させる!財閥に屈する勿れ、である。
<読売誌面で軍部批判、戦後は社会主義官僚統制経済で東芝解体、日中友好でアジアに平和と安定>
宇都宮の闘いは、軍部による大杉栄惨殺事件で火ぶたが切られた。彼は父親の陸軍大将・宇都宮太郎の後継者として陸軍幼年学校に入ったが、さっさと飛び出して旧制水戸高に入り、水田三喜男らと学生運動に首を突っ込む。京都帝国大学では、天皇批判で逮捕・拷問を受けながらも、反軍の信念を曲げなかった。
肝臓病の特効薬・ミノファーゲン製薬で生計の基礎を固めると、読売新聞紙上でペンネーム「高杉俊輔」で、公然と軍部の官僚統制経済を論破してゆく。まさに命がけの言論戦を展開する。戦前の読売はまともだった。
生きた経済に無知な東大法学部が主導する社会主義官僚統制経済を真っ向から批判した本を戦後、真っ先に発刊し注目を集める。巻頭文を読売の社長が引き受けた。そのころ、翼共産主義運動に人生をかけていた渡辺が、宇都宮さんの元に駆け込んできた。宇都宮さんが保証人になって、めでたく読売に入社した。仲人までしている宇都宮の愛弟子となった。渡辺にとっての恩師・恩人である。
ところが、手塩にかけた弟子が、なんとA級戦犯内閣の岸信介の仲間の正力の軍門にのめり込んでいく。右翼暴力団のドン・児玉の懐に飛び込むや、A級戦犯内閣の首謀者と関係を深めて、大野伴睦から中曽根康弘と戦前派国家主義者と共に永田町で暴走する。護憲リベラルの言論人と真逆の報道に徹していく。新聞として、こともあろうに改憲試案までつくり、岸・正力・児玉・笹川のA級戦犯内閣の継承・継続に狂奔するのである。左翼から右翼へと転向し、児玉の「暴力」を駆使して、読売の頂点に君臨した人間の屑だと断じることが出来る。
<「ツネは忘恩の徒」と宇都宮が断罪>
筆者は、宇都宮さんの門をたたいているうちに宇都宮とツネの関係を知る。宇都宮は言下に「ツネは忘恩の徒だ」と断罪するではないか。彼は「民主主義が健全に機能するためには権力を監視する言論が不可欠だ。ツネは俺を裏切って右翼に転向した。楽で金もうけができる世界に潜り込んでしまった」とも慨嘆した。彼の悲痛な思いを共有したい。以来、読売の記事は無視した。
真っ当な言論人でツネを評価するものはいない。腐敗した言論人に限られている。改憲軍拡・原発推進でおこぼれを懐に入れる輩は、原始力マフィアくらいだろう。世の中での出世頭というと、不思議と裏切者が突出する。ゴマすり人間だ。渡辺恒雄はその典型である。ペンは剣よりも強しというが、それはよこしまなペンを指す。こすからい人間が目立つが、宇都宮もツネにいいように騙された。
比例して彼は新たな弟子に「ジャーナリストが不健全だと政治は乱れ、戦争の武器にもなりうる。なんとしても言論人は、正義の人・勇気ある人でなければならない」と繰り返し叫び続けた。耳にたこができるほどだった。彼の不正腐敗追及は半端ではなかった。その元凶の矛先が、満洲でも利権あさりしたA級戦犯の岸信介だった。ついで国家主義の中曽根康弘。筆者が中曽根批判本を数冊書くと、ツネは糧道を断ってきた。貧乏人に突き落とされたが、宇都宮はすでにこの世からおさらばしていた。反骨言論人の矜持は、現在も健全である。
<「暴兵損民」出版取材で宇都宮政治の真髄を知る>
東京タイムズに徳間書店で成功した徳間康快が乗り込んできた。彼も読売出身。ツネとは仲良しだった。徳間は映画会社の大映を傘下に入れると、井上靖の名作「敦煌」の映画化に突っ込んでいくと、すぐさま政治部長の筆者を呼んだ。「日中友好協会の宇都宮徳馬先生に会わせてほしい」と。中国の砂漠の景勝地での撮影だ。中国政府の了解が必要になる。
宇都宮さんは金には苦労しなかった。肝臓の特効薬・強ミノのお陰だ。これは副作用がないに等しい。しかも、良く効く。免疫力を高めるため、風邪にも効く。昔は中国では下痢や風邪に悩まされた。強ミノを打つとそれがなくなった。ただし、最近は偽物の強ミノが氾濫していると聞く。徳一郎社長も苦労しているらしい。自民党時代の宇都宮さんは、自民党本部からの公認料を突っ返した。そうして公然と自民党の「腐敗構造」と戦ってきたのだが、今も自民党は変わっていない。財閥からの莫大な闇献金を活用している。
最近は「財閥」を、共産党までが忘れているから閉口する。やくざ暴力団に屈する共産党では話にならない。公明党おや、である。議会から野党も姿を消してしまった。不倫党や松下政経塾党では自民党と大差などない。読売にかき回された結果であろう。ねじを巻かないと本当にこの国は亡ぶ。
宇都宮さんのすごい点は、徳間書店から出版した「暴兵損民」を読めばわかる。何度も何度もインタビューし、メモに取った。そのメモを徳間書店の山平某は返してくれなかった。廃棄したのか。残っていれば我が宝物である。彼の生きざまを詳しくまとめたものだ。今も書店に残っていれば返却してもらいたい。
宇都宮徳馬の見識・立派さは、他の政治家の追随を許さない。宇都宮さんの懐に飛び込んで、国際政治家・宇都宮の真髄を知った筆者は幸せ者だった。ぜひ「暴兵損民」を読むとよい。それに長男の恭三さんもえらかった。河野洋平の呼びかけにも応じず、世襲議員になることをしなかった。恭三夫人のゆり江さんは、三木派長老の臼井荘一さんの娘。今も元気だ。彼女は晩年の徳馬さんの面倒を見た。いまも我が屋同様の隙間風の家で頑張ってくれている。
<「山の茶屋」での昼めし懇談と自宅観桜会>
国会前での右翼暴力団の街宣車に立ち向かった宇都宮徳馬を知る人はいなくなった。誰もがおびえていたが、彼は容赦せず、右翼に怒りをぶちまけた。陸軍大将の長男は強かった。
「徳間が会いたいと言ってきた」と伝言すると、彼は「そうか山の茶で昼飯を食おう」と二つ返事。いまも旧ヒルトンホテル前の山の茶屋はあるのだろうか。宇都宮さんは徳間の前で意外な言葉を吐いた。「君だけだ。俺の前でカネが欲しいと言わない記者は」。ということはツネは違ったのだ。
思い出すと、妻の眞知子が親類の正木清(社会党衆院副議長)の話を聞いていた。「記者(汽車)はいない。トロッコばかりだよ。朝日の記者でも金をせびってくるんだから」。これには驚いた。安月給の東京タイムズは、言論人として朝日に負けなかった?
新聞記者は腐っている。ツネは大野伴睦訪韓時に、同行記者団に大野の懐から金を引き出して、それを配った!この恐ろしいツネの所業は、読売新聞社内で評判になったが、児玉を恐れた記者はそれを表に出すことは出来なかった。これは真実である。
宇都宮邸の観桜会は見事なものだった。中国大使館にバスを向けて大使以下の要人が大和市の自宅に迎えた。そもそも日中友好は、ワシントンの議会の賛成が不可欠だった。そのため宇都宮は自費でカルフォルニア州サンタバーバラで、米議会の要人を集めて説得して了解を取った。田中・大平の決断は、宇都宮の成果が功を奏したものだった。
観桜会で初めてツネを見た。妻と息子も一緒だった。忘恩の徒は静かにその場を去った。筆者は中国大使や三木武夫、鈴木善幸らと談笑した。鳩山邦夫夫妻もいた。彼はその後に改憲派になってしまい、交流を止めた。
護憲リベラル台頭の時代である。右翼・極右の時代は終わった!
2024年12月20日記(茅野村の仙人・日本記者クラブ会員)

数日前に、こんな記事が出ていた。
 
維新を乗っ取り玉木を出し抜く」前原誠司の野望は実現するか?めざすは総理、負ければ冷や飯、政権奪取を阻む過去の不義理


「嫌な想像だが、国民民主を出し抜いて自公政権と取り引きする、いや場合によっては連立入りすることだってあり得るだろう。たとえば「維新のトップを総理にするから連立を」と誘われたら、どうなるのか。“前原総理”が誕生する?・・・まさか。」
 
この記事が単なる噂話ではなく、現実に国会内で繰り広げられていたらしい。
 
石破自民に足元を見られた「玉木代表の大誤算」控除178万円めざす国民民主はなぜ少数与党の手玉に取られたのか?
 

「年収103万円の壁」を見直し、給与所得控除を178万円まで引き上げるよう求めてきた国民民主党。減税政策に対する有権者の評価は上々だったが、補正予算案に賛成したとたん石破自民から手のひらを返され、足元を見られる苦しい立場に追い込まれてしまった。一時は“国会のキャスティング・ボートを握る”が枕詞のようになっていた同党は、いったい何を見誤ったのか。元全国紙社会部記者の新 恭氏が詳しく解説する。
■もしもし石破さん?維新の前原です」濃密な事前打ち合わせ
日本維新の会の共同代表になったベテラン政治家、前原誠司氏にとって、長年国会で培った“腕前”を党内に見せつける最初の仕事は、石破茂首相に電話をかけることだった。
その電話の内容について、政治ジャーナリスト、田崎史郎氏が12月13日のTBS系「ひるおび!」に出演してこう語っている。
「水曜日の質疑をする前に、内々に電話で連絡取り合って“こういう質問するからこういう答弁してね”という話のもとで行われたんです」
前原氏は、11日の衆院予算委員会で質問に立つ予定があり、そのやりとりについて石破首相と事前に打ち合わせるため、電話をしたというのだ。
では、実際に予算委員会でどのような意見が交わされたのか、肝心な部分だけをここに再現してみよう。
前原氏「自公が過半数割れになり、熟議の政治が問われている。野党の責任も問われる。われわれは財源も含めて教育無償化、奨学金の返済免除などの案を提案している。自民党総裁として協議しましようという、そういった意向にはなりませんか」
石破首相「提案の趣旨はよく理解しました。昨日今日のお付き合いではないので、委員の提案を幹事長や政調会長に伝え、与党全体、あるいは自民党のシステムの中でどうするか検討させていただきます」
ついこの間まで「教育無償化を実現する会」の代表だった前原氏は、国民民主党における「103万円の壁」と同じように、「教育無償化」のワンイシューを前面に押し出した。想像するに事前の電話では、補正予算案に賛成する代わりに、教育無償化に前向きの答弁をしてほしいというような働きかけをしたのだろう。
■前原氏の“成果”を吉村代表も評価
事実、予算委の質疑を受けて11日のうちに自公と維新が、教育無償化に関する協議を始めることで合意し、維新は翌12日、24年度補正予算案に賛成した。前原氏から石破首相に電話があった後、相談を受けた森山裕幹事長が自公のしかるべき政治家に協議体設置への根回しをすませておいたということだろう。
当初、補正予算案に対し維新は不満ながら態度を決めかねていた。大阪・関西万博の開催経費が盛り込まれているからだ。それでも、代表の吉村洋文・大阪府知事は看板政策である高校授業料無償化を求めて補正予算案の組み替え動議を提出するよう指示、党として採決では反対する方向だった。
その流れを前原共同代表は押しとどめた。親交のある石破首相との関係を利用して何がしかの“収穫”を得たいからだ。教育無償化の実現にはほど遠いものの、それを検討する協議体が実際に設置されたことは、それなりの成果といえる。吉村代表も前原氏の考えを尊重し「協議の枠組みができたのは一歩前進だ」と評価した。
■自民党の術中にハマって用済みに?国民民主党に走る動揺
だが、党内の、とりわけ前執行部に近い議員からは批判の声も漏れる。合意文書を交わさず、いわば“口約束”だけとりつけて、簡単に補正予算案に賛成する新執行部への不満だ。旧文通費の使途公開をめぐり合意文書を交わしたにもかかわらず、その約束を反故にされたことが今も尾を引いている。
むろん、国民や立憲に後れを取っているという“焦り”があったのは事実。他党から移ってきていきなり国会を任された前原氏が“功”を急いだという面もあるだろう。
しかしこれを、自民党の側から見たらどうか。維新を政権側に取り込むための、取っ掛かりを得たとも言えるのではないだろうか。むしろ、維新のほうから政権側に飛び込んできた状況だ。
この間、自民党は補正予算案の衆院通過をはかるため、国民民主党だけでなく立憲民主党とも政策協議を進めてきた。衆院予算委員長ポストを立憲が握っているからだ。立憲の方針しだいでは、12日に予定している補正予算案の採決に進めないおそれがあった。そこで、立憲の求めに応じ、能登半島の被災地復興予算に1000億円を上積みするよう予算案を修正した。
立憲は本会議で補正予算案に反対したものの、与党の対応を評価。野田佳彦代表は「被災地の皆さんに少しは安心を届けることができた。これは大きな成果だ」と自画自賛した。
一方で、自民と立憲の交渉は、国民民主の党内に動揺をもたらした。立憲が補正予算案に賛成するかもしれないとの観測が飛び交ったからだ。立憲が賛成に回れば、自公政権は国民民主をあてにする必要がなくなる。
自民党としては、思い通りの展開だった。立憲をからませることにより、「103万円の壁」を178万円に引き上げるよう強気一辺倒で押してくる国民を牽制することができる。実際、その効果は絶大だった。
■たった1つの切れるカードを失った国民民主党の大誤算
自民、公明、国民3党の幹事長が11日、国会内で合意した内容は以下の通りだ。

いわゆる「103万円の壁」は、国民民主党の主張する178万円を目指して、来年から引き上げる。いわゆる「ガソリンの暫定税率」は、廃止する。
こうして「103万円の壁」を来年から引き上げることに決まった。だが、問題は、178万円にどれだけ近づくかだ。わずかな手取り額アップでは、かえって国民の落胆を招くだろう。
そこを詰めないまま、国民民主党は補正予算案に賛成した。臨時国会で切れるただ一つのカードを失って大丈夫なのか。自民党はそこまで信頼できるのか。不安はすぐさま現実になった。幹事長どうしの合意に「釈然としない」と不満げだった自民党の宮沢洋一税制調査会長が動いたのだ。
自民、公明、国民民主3党の税制調査会長は13日、国会内で税制改正をめぐり協議した。自公は所得税の非課税枠「年収103万円の壁」を2025年は20万円引き上げて123万円にする案を提示した。国民民主は「話にならない」と拒否した。(日本経済新聞)
玉木雄一郎代表(役職停止中)が「X」に次のような投稿をしたのは当然のことだった。
「先日の3党の幹事長間の合意をあまりにも軽んじているのではないか。幹事長間の合意を尊重できないのなら、税調会長間ではなく、直接、幹事長間で協議したらいい。話にならない」
「インナー」と呼ばれる閉鎖性と専門性から、総理でさえその判断に口出ししにくい自民党税調が、財務省とつるんで例のごとく減税の動きの前に立ちはだかった構図だ。
だが、ほんとうに幹事長の意向を無視して、税調が“独走”しているのかというと、それは違うだろう。幹事長との間で役割分担が行われていると見るのが妥当だ。
森山裕幹事長は「103万円の壁」引き上げをエサに融和的な姿勢で国民民主党に接し、補正予算案賛成へと誘導する。宮沢税調会長は実務的な態度で、引き上げ幅をできる限り抑える。石破首相と森山幹事長は、容易に国民民主党の要求に応じられないのを税調のせいにしつつ、世論の動向をうかがいながら“落としどころ”を探ってゆく。
■国民民主党を“切り捨てる”タイミングを窺う自民党
自民党は来年の参院選をにらみ、「103万円の壁」をあるていど引き上げざるを得ない。だが、党内の財政再建派からの反発もあり、国民民主党に“大手柄”を立てさせるほどの減税は避けたいのだ。
国民の古川元久税調会長が17日の自公との会合で、新たな提案が出ないことを理由に、席にもつかず協議決裂パフォーマンスに及んだのも、自民税調の厚い“壁”を突き破るのにさらなる世論の応援が必要と考えたからだろう。
ともあれ自民党は、立憲、維新、国民民主の三党に対し、その要求の一部をのむ形で、少数与党となった衆議院における補正予算審議を乗り切った。与党が多数を占める参議院も予定通り17日に通過した。
だが、正念場は来年1月に開会される通常国会だ。自民党は政策的に近い国民との連携を重視してきたが、「103万円の壁」の引き上げ幅をめぐる交渉がこじれるようなら、25年度当初予算案の衆院通過が微妙になる。場合によっては、維新と手を握る方向に転じるかもしれない。
自公が少数与党になり、野党が政策実現を競う新しい景色が国会に広がってきた。それ自体は歓迎すべきことだが、競争を煽る与党の術中にはまれば、利用されるだけに終わるだろう。ここぞという時に野党は結束し、ともに戦う。その気構えがなくなったら、堕落した自公政権が延々と続くのを許すだけだ。


 
多くの経済評論家や政治ジャーナリストたちは、国民民主党の玉木雄一郎の強気の姿勢には当初から冷ややかな目を向けていたのだが、どうやら、新進気鋭の柔道家が手練手管のベテラン柔道家の「寝技」にはまってしまったということだろう、とオジサンは思う。 
 

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