今日は会社でネットをしてたらロバート・ウィルソンの舞台?パフォーマンス?ミュージカル?を今日やっている事を思い出す。調べると当日券もあるらしい。以前から気になっていたが高いしどうしようかと迷ってたのだ。よく考えてみてこのチャンスを逃したらもう見れないので、仕事を早退して観に行く事にした。何故、こんな舞台を知ったのかというと僕の好きな歌手のトム・ウェイツが音楽を手掛けているからであり、ルー・リードとも組んで舞台をやったから。その写真を見ると凄く色彩のポップで変わった舞台の美術、照明でありまるでモダンアートのよう。とにかく前から一度、生で観たかったのです。オペラ?ミュージカル?もいままでちゃんとしたのは観た事が無いので次回作の為にも一度本物のミュージカルも観ておきたかった。
そんな訳で当日券の一番安い所をゲット!それでも7千円。待ちに待って、遂に「WOYZECK」の始まり。トム・ウェイツらしいサウンドが豪華に生演奏で響き渡る。シンプルで照明を上手く使った舞台で色鮮やかな衣裳の役者が次々と出てくる。音と映像の見事なコラボレーションの連続で期待通り。
全て英語の歌だが全て横の電光掲示板に字幕が出るしくみで内容もばっちり理解できる仕組みだった。ストーリーはあまり分りやすく描かれてなく歌詞だけが物語るような感じだったが、とても可哀想で惨いみじめな男の話。でもあった。一生懸命に妻と子供の為に働く男が主人公だが妻の裏切りに絶望しうちひしがれ苦悩し最後は妻を殺害するというような話。イメージが多いのでどうにでも解釈出来るとは思うが僕はそうとらえた。結構楽しく笑える所も多いが、とてもそんな事言われたら傷付くだろうな。というような所もあり「あなたに触れられるよりはナイフで刺されたほうがまし」という歌詞にはショックで哀しかった。妻を愛するがゆえに苦悩する所と残された子供を思う所では涙も出そうになったよ。実は凄く昔の戯曲らしいが、いつの時代にも同じようにうちひしがれ絶望し狂気に走る者がいるという事。殺人があるという事。それも愛するがゆえに。という悲劇が繰り返し行なわれる。いつまでも続くそんな感じが出てた。しかし音楽が良くて最高だ。CDを持ってたので知ってる曲が字幕付きで舞台と共に見れるだけでもいい体験。
やっぱり無理してでも観に行って良かったです。また新作も日本で公演して欲しいな。「POEtry」も観たい!