どんぐり眼日記

昔は日々の日記として、今は見た映画の忘備録として更新しています。

「サイコ4 ザ・ビギニング」

2006年09月02日 | 映画
全く今日は「サイコ・デー」ですな。続いてパート4「サイコ4 ザ・ビギニング」を見た。
音楽がパート1の曲に戻っているが演奏なんかが現代風?でちょっと軽くて「死霊のしたたり」の曲みたいな印象でした。オープニング・タイトルは楽しみな展開でしたが、実際の物語は前半、特に面白いものではありませんでした。過去の出来事に関してはどうしても全て後付けした感じが拭えなくてどうも納得出来ないっていうかつまらなかった。現在進行形の物語に関してはなかなか面白く見れたのですが、後半数十分の展開だけでした。そんな訳で最後の作品としてまぁなんとかうまい具合にまとめたという(とりあえずハッピーエンド?)感じはしますが、全体的には正直、これはつまらなかったなぁ。ノーマンの母にオリビア・ハッセー、若きノーマンにヘンリー・トーマス、ラジオ局の長?はジョン・ランディスという意外なキャスティングには驚かされましたが、ちょっと勿体無い出来の作品で残念。
それぞれいい芝居はしてたのですけど・・。後付けされた無理矢理な物語にはノレなかったので・・。
全体的に死に行くシリーズ最終章という、なんともいえない悲壮感が漂う(物語じゃなくて映画そのものが)映画でした。そして多分、この作品がアンソニー・パーキンス氏の遺作になってしまったのではないでしょうか?そんな訳でなんとか無理矢理でもシリーズを完結出来たというあのラストはまぁ良かったなぁとは思えました。

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「サイコ3 怨霊の囁き」

2006年09月02日 | 映画
ノーマン・ベイツ役のアンソニー・パーキンス監督作品。なかなか面白かった。撮影の構図やインサート・カット、照明等に独特のセンスの光る佳作。ノーマン・ベイツの演技も何か完成された一種のモンスターのようになっていて照明に浮かび上がる気持ちの悪い表情は独特の恐ろしさを出していて良い。「シャイニング」でのジャック・ニコルソンにも勝るとも劣らないお顔芸?である。「ハンニバル」のアンソニー・ホプキンスなんかよりもいい味出してると思う。このシリーズの良さは犯人側の苦悩をじっくりと描いている所だと思う。この映画でもそれが上手く描かれていて殺人者ノーマンに感情移入してしまう。
どうしようもない展開となってゆきますが、それだけ彼の苦悩も大きくなってゆく訳でなんとも哀れな男のお話。ただ、ホラー映画としての見せ場作りの為か、今回は無駄に人を殺す場面も多かったとは思う。それを隠す場面だとか辻褄合わせはちょっとしんどかったかな。だけども、バランス良くうまくまとめあげたいい映画だったと思う。殺しのシーンは現代的で特殊メイクも効果的、効果音もね。トイレで殺される無名?の女優がちょい役にも関わらず撮影の良さもあり光っていた。あの一連のシーンは1のシャワー・シーンに通じる印象的な殺しのシーンでした。13金みたいでしたが・・。
見ている間はなかなかドキドキハラハラと見れたのですが、見終わってしばらくすると何故か殆どを忘れてしまったというか、そんな感じ。な、訳でこれはきっともう一度見ても結構楽しめる映画じゃないかと思われる。アンソニー・パーキンスの表情を見ていて誰かに似ているなぁと常に思っていたのですが、あの目と歪んだ口元ってハリソン・フォードに似ている気がします。彼を痩せさせて華奢にしたらそっくりになると思う。な訳で「ファット・ライズ・ビニーズ」で彼に役が回って来たのかも。とも思ったり。だけども、ハリソン・フォードさんには狂気の表情はまだ無理だった模様。将来的には狂気の恐ろし顔芸も期待出来そうなので、ちょっと期待しちゃいます。話が逸れたのでこの辺でおしまい。

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「サイコ2」

2006年09月02日 | 映画
今日は休みになったので、早速、昨日買ったDVD「サイコ2」を鑑賞。十数年前に日曜洋画劇場で見たきりで久々。
大体は見ていて思い出せたのだが・・最後に凄くビックリしたのは何でだったのかがいまいち思い出せずにいて、ラストにその場面が出て来た時は、これだ!って頭を叩き割られたような感覚。アンソニー・パーキンスの神経質そうな表情が効いた良い演技でした。俯瞰のカメラワークが多く使われていて、それがなんだか実に効果的で不安感を掻き立てられました。音楽はどこかで聴いた事があるような旋律だぞ・・と途中で意識して気が付いたのだが、「ポルターガイスト」っぽい。そうか、この映画の音楽もジェリー・ゴールドスミス氏によるものだったのですね。ゴールドスミス氏の音楽は時期により似た旋律が多いので面白い。この時期の後は「ランボー」もどきの旋律が多く、その後は「グレムリン」もどきと続く・・。
この映画はポスターのイメージのせいなのか青と黒の印象が強い。どぎつい色ではなく、なんだか寒い色のイメージ。殺人シーンでは一瞬だがドキッとするような特殊メイクが使われていてなかなか効果的。なんだか全体的にスタイリッシュな映像でした。
この映画。忘れていたが1987年に初めて見た時の感想ノートには10点満点を付けていた。その当時の感想文にはこう記してある。
凄い!ヒッチコックも真っ青といった感じ、「サイコ」では犯人も知っていたし、どちらかというと、この「サイコ2」の方がショッキングで恐ろしかった。演出も素晴らしく気に入ったが何よりも驚き!なのはストーリー。思いもしない事実が次々と分かり、もう誰が犯人だか途中から全く分からなくなって、だたドキドキハラハラした。殺しのシーンがこれまたエグい!そして心理描写がゾ~ッとする。電話の持ち方など細かい演出が光る。(ヒッチコックと全く同じ手法も使って・・)ノーマン(A・パーキンス)は正常になっていたのに・・彼をまた精神病院に戻そうとしたりする奴のせいで、とうとうノーマンはまたサイコになってしまった。気味が悪くゾ~ッとするが、可哀想だ!サイコ3ではどうなるのかな?

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「悪魔のエイリアン」

2006年09月02日 | 映画
会社の上司に昔のB級映画の大好きな人がいる。先日「THE BLOB(マックイーンの絶対の危機)」に正式な続編があると教えられ、まだ見た事が無いと言ったら。B級映画好きのくせに何たる事か!見ろ!とビデオをDVDにしてくれた。それで、今日見る事にしました。
ビデオ題名は「悪魔のエイリアン」テレビ放映時邦題はSF/人食いアメーバの恐怖No.2 原題はBEWARE! THE BLOB イギリス版題名はSON OF BLOBといういくつもの題名を持った映画。1972年度の映画です。
作りがパート1よりも安っぽくてチープな正にB級映画。いや、C級映画だな。ちゃんとしたカット割りもされてなくズームを多様した手持ちカメラっぽい撮影なんかが自主映画みたいな印象。なんとも、とぼけた映画で音楽もとぼけている。だけども出演者はなかなか豪華というか名前までは覚えてないけども何度か他の映画でも見た事のある面々が登場し、それぞれユニークで個性的な役を楽しそうに演じている。この映画はとても楽しい映画でした。一応、ホラー映画の筈なんですが、楽しさが画面から溢れている。か・な・り・このテイストは好きだな!おバカな警察の描き方、ヒッピーなどサイケ世代っぽい若者の馬鹿騒ぎぶりや、変な変わったおじさん達のやりとりにやんちゃな子供や可愛い動物達、それぞれのキャラクターがゆる~く、しかし、生き生きと出ており、そこへ人食いアメーバが唐突に登場するという面白い展開。このアメーバは真っ赤で食べると体に悪そうな人工着色料でつくられたゼリーみたいな代物。こいつがボーリング場とかに出てくるのです。何故かこのシーンだけは既に何処かで見た記憶がある。あっという間の90分。面白い映画でした。
ラストもとぼけていてストップモーションの警官の間抜けな表情とTHE END?のマークがなんとも楽しい。
会社の上司はB級映画コレクションの整理の為、過去のVHSなんかを貰ってくれと言っていた。これからも何やら色々とビデオをくれるらしい。楽しみです。「ミステリーゾーン」「アウターリミッツ」AIPのポー映画やら字幕無しの白黒映画を色々と今まで貰いましたが、その中で見る前には全然知らなくて見てみて気に入り印象に残っている映画は「X THE UNKNOWN」とか「恐怖の足跡」です。「悪魔のエイリアン」もお気に入りの1本となりました。B級映画バンザイ!

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