3回重田です。
4日目の今日は午前中から上空に積雲が広がり好条件が期待されました。しかしウェザーチェックではサンダーストームの確率40%との予報が出ており、ベテランの方々にTS時の注意点を聞きながら朝の準備をしていたのですが、その間にも積雲はみるみる発達して行き、とうとう飛行場の南で積乱雲が雨を降らせはじめてしまいました。
そのまま飛行場の横をかすめて通り過ぎてくれるかと思ったのですが、運の悪いことにナロマイン上空でも雨が降り始め「今日はダメか…」とベテランの人達も今日のフライトを諦めてしまいました。雨が上がってフライト出来る状態にはなりましたが、一度気温が下がってしまったため中々ソアリングが出来る条件にはなりません。その日来たヨーロッパのグループがチェックフライトをしている間クラブハウスで待機していたのですが、チェックで飛んでいたドイツ人のThomasから「サーマルが出てきたよ」と言われ急いで準備し3時半に離陸しました。
TSが通り過ぎた後の南の空にはまた積雲が広がり始めており、サーマルトップも昨日より高い5000ft。昨日のリベンジを狙い、もう一度ナロマインから39km南のTomingleyを目指しました。途中いくつかの積雲をつたって昨日よりずっと早く南20km地点に到達。ここから南には積雲が見当たらず、一度南東の山の方へと進路を変えました。上空に積雲の多い山脈に沿って再び南下し「ここで低くなったらアウトランディング出来る場所無いな…」などと考えつつ4000ft~5000ftをキープして、再びすり鉢の外縁(この日は5000ft,30kmを考えていました)へとやってきました。Tomingleyの交差点は南西へあと10kmほど。旋回点の上空には小さいながらもしっかり積雲がある。それでも昨日のトラウマが脳裏をよぎりかなり躊躇しました。意を決して今いるサーマルを飛び出したもののTomingleyに向かって飛ぶ間、心臓はバクバク鳴りっぱなし。何度も引き返そうかと考えました。Tomingley上空には4500ftほどで到達しそのまま小さい積雲の下に入りました。上がりはあまり良くありませんでしたが、このまま引き返す勇気も無かったのでそのサーマルでコツコツ高度を稼ぎ5400ftまで上昇。その後は北方向にあまり雲が無いことを不安に思いつつも真っ直ぐナロマインに向かって突っ切りました。途中何度か小さい積雲でサーマリングしましたが、直線でもしっかりドルフィンで飛べば意外と高度を落とさずに戻ってこれることがわかり、さっきまでの緊張は何だったのだろう?と拍子抜けしてしまいました。結局3500ftほどで飛行場へと辿り着いたのですが、ナロマイン周辺は一切積雲が無くなっており完全なブルーコンディション。今日は南へ行って正解だったなと思いつつ、残った高度を弱いサーマルで粘る練習をしながら処理して6時ごろに着陸しました。(渋いサーマルではやっぱりASK23の方がいいなと感じました)
距離50kmのタスクは直線でなければいけないのでTomingleyの後にナロマインの北東31kmにあるTrangieをクリアしなければなりません。今日はタスクコンプリートできませんでしたが、それでも往復78kmの初クロスカントリーとなり、かつてない達成感が得られました。機体の撤収作業を済ませた後、先に降りていた岩井と合流して町のChineseRestaurantで夕食をとりました。
明日はいよいよ最終日。予報によるとあまり条件は良くなさそうですが、何とか最後に距離50kmを獲得できるように頑張りたいと思います。