今回は、「南京赤絵 草花文 小壺」の紹介です。
これは、平成6年に(今から29年前に)、地元の古美術店で購入したものです。
もう、この頃では、古伊万里以外のものは買わなくなってきていたと思うのですが、たまには、このような、古伊万里以外のものも買っていたようです。
もっとも、この頃になりますと、田舎の古美術店には、見るべき古伊万里が登場してこなくなりましたので、長年お付き合いしている古美術店に対する義理買いの意味も込めての購入だったのではないかと思います。
といいますのは、時々、その古美術店にはお邪魔をし、お茶などご馳走になりまがら雑談を交わしているわけですが、そうしていますと、「たまには、何か買ってあげないといけないな~」と思うようになるわけで、そのようなことから義理買いとなるわけですね。
ところで、この小壺には、口部に大きな疵があり、その部分には下手な補修が施されています。また、この小壺にちょうど合う大きさの牙蓋が付けられていて、茶入に見立てられいます。牙蓋は、何処かから、既製の牙蓋を探し出してきて付けたのでしょう。
この小壺、無疵ならば結構なお値段となるわけですが、見てのとおりの疵物ですから、それなりのお値段なわけで、その程度のお値段なら義理買いしてもいいかなと思い、購入におよんだものです。
その際、古美術店の店主が、「これは南京赤絵だと思います」と言っていたものですから、この小壺の名称は「南京赤絵」としました。また、それに伴い、生産地は「中国・景徳鎮」と、製作年代は「中国・明末~清初」としました。
例によって、購入後、この小壺につきましても、さっぱり調べもせず、押入れに入れっぱなしにしていたものを、急きょ、今回、ブログで紹介しようと思いたったものです。
したがいまして、この小壺につきましての名称、生産地、製作年代につきましては、私の独断と偏見によるものですので、この私の独断と偏見による見解と異なるご意見などございましたら、どしどしお寄せいただければ嬉しいです(^-^*)
南京赤絵 草花文 小壺
正面(仮定)
牙蓋を付け、茶入れに見立てています。
正面から左に90度回転させた面
口部に疵があり、そこには下手な補修が施されています。
正面の反対面
正面から右に90度回転させた面
牙蓋を外した正面
高台面
口部の疵部分と牙蓋の疵部分の拡大写真
牙蓋には疵が見られますが、故意に、象牙の疵の部分を利用して
牙蓋を作ることがあるようです。
この場合は、口部の疵部分に合わせて、わざわざ、疵の見える
牙蓋を探し出してきたのかもしれません。
口部の疵部分の拡大写真
下手な補修が施されています。
生 産 地 : 中国・景徳鎮
製作年代: 中国・明末~清初
サ イ ズ : 口径3.2cm 胴径7.1cm 底径3.8cm 高さ(牙蓋を除く)9.0cm
それに、土が白っぽいですものね。やはり、景徳鎮の民窯で作られたものと思われますよね。
このような疵のある牙蓋は、時々、見かけるように思うのですが、、、?
疵のある象牙の部分は安いので、それを利用して作っているのだろうと思います。
土物の茶入は疵が付きやすく、それを補修した物が多いですから、それに合うので、利用されたのかなと思っているのですが、、、。
昔の茶人は、よく考えていますよね。
土が白っぽいから、景徳鎮あたりの民窯でしょうか?象牙の蓋が面白い!意識的に作ってますね。これ銘があったはずで、それを見てみたい、多分ピッタリな名がついていたと思います。
このような形や色合いは、昔の茶人から好まれたようです。
華やかですが、派手ではなく、しっとりとした落ち着きや温かみさえも感じさせるからでしょうね。
つや姫さんには、茶心がおありなようですね(^-^*)
色合いといい かたちといい素敵ですね♪
ほっこりしたかんじが
好きです。
義理買いでも、まぁまぁな物だったようですね(^_^)
象牙でも、真ん中のほうは疵がないのでしょうか? これは、多分、象牙の端のほうの安い部分を使って作っているのだと思います。
牙蓋までケチっていますね(~_~;)
口部分の疵の補修も、どうみても素人が施した下手な補修ですね。
この補修が、プロが、疵のある牙蓋に合わせて意図的に行ったものならば、それこそ、この小壺は名品に格上げです、、(笑)。
それにしても、この小壺を見出した者は、口の疵に牙蓋の疵を合わせようとするなど、なかなか努力していますよね(^_^)
形、大きさ、絵付け、3拍子揃ってます。
掌にのせて遊びたいです。
それにしても、口に疵のある小壷口に、牙蓋にも疵のある物(なかなか無いと思います)を合わせるとはシャレてますね。
ひょっとしたら、下手な補修も意図的?(^.^)