昨日どこかのニュースがオランダ元首相夫妻の安楽死を伝えていた。
夫妻はともに93歳で手を握りながら最後を迎えたということだ。
二人は最愛の伴侶を(この世に遺すことなく)互いに手を携えて旅立ったということだからさぞかし思い残すことはなかったんだろう。
翻って我が国ではいろいろ議論はあるものの安楽死は合法化されていない。
しかし人間は生きる権利とともに死ぬ権利もあってはいいのではないか、と思う。
かって筆者は薄暗い病室で静かに休み続ける高齢者を目にしたときの衝撃を忘れられない。
当該患者は全く生気はなく、おそらく二度と目覚めることはないだろうことは素人目にも明白だった。
もしも本人が生前に安楽死を望みそれを実現されればどんなに幸福であったろう、と思った時何かやりきれない気がした。
昨日別のニュースで「少子化対策予算」の財源が話題になっていた。
その中で高齢者の医療費負担に現役世代の保険料が転用されている現実を幾度となく知らされた。
仮にも高齢者の延命のために若者が出産・子育てを諦めるようなことがあってはならないと思う。