医師たち63人が「グーグルマップに投稿された不当な口コミが削除されずに利益が侵害された」として地図情報サービスを運営するグーグル社を提訴したということだ。
これでふと数年前の出来事を思い出した。
行きつけの理容店で散髪を済ませ店を出てしばらく歩いていたらスマホにメール着信の知らせがあった。
メールを確認すると「今あなたはこのお店を利用されていませんでしたか?もしよろしければ評価と採点をお願いします」とまあこんな内容だったと記憶している。
驚いたのはグーグルはここまでピンポイントに情報を把握しているのだなぁ、ということだった。
ついでにこのお店の投稿や評点を見てみたらその結果は極めて高い満足度と高評価を示すものだった。
後日この話をお店のマスターに話をしたら「(こんなサイトがあること自体)全く知らなかった」と言っていた。
これが情報化時代の一側面なのだ。
翻って今回の医師たちの口コミサイトに関わるグーグル集団提訴を考えてみよう。
投稿されるいわゆる口コミ情報は玉石混交だ。
誹謗中傷や嫌がらせもあろうし逆に多くの読者に役に立っている内容もあるだろう。
ここがグーグルがややもすれば後ろ向きと捉えられるポイントなのだ。
要は個々の投稿が適切なのか、そうでないのか、判別が難しいのである。
かといって医師たちもや多忙だろうから始終我がクリニックに対する口コミ内容を逐一チェックすることも難しい。
ここはAIの出番だと思う。
グーグルは最新技術を駆使して不当口コミ(明らかにそれとわかるものについて)を検出し速やかに削除する努力が求められる。
医師たちも都合の悪い情報を一切否定し削除を求めるのではなくクリニック経営の改善に資するくらいの度量の大きさも重要だ。
それにしても63人もの集団訴訟で損害賠償請求が140万円とはいかにも些少だねぇ。
原告団は補償が目当てではなくグーグルの改善措置を願っているのかもしれない。
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