その昔、家電量販店に行くと展示商品の前に2つの価格表示があった。
1つは「メーカー希望価格」、もう1つはいわゆる実売価格である。
両者の間には20%ほどの開きがあったように記憶しているがいつの日か「メーカー希望価格」は不評を買って姿を消した。
時を経て最近新たに「(メーカー)指定価格」なるものが登場している。
従来流通サイドが保有していた価格決定権をメーカーが取り戻したのである。
背景には中国メーカーのダンピング販売がある。
流通サイドに価格決定を任せっぱなしでは廉売競争に巻き込まれてしまう、という危機感があったのだろう。
ただこれで全て危機感が払拭されたわけではないだろう。
あくまで商品選択権は消費者にある。
価格指定で自社製品が売れなくなったら大変だ。
売れ残りの返品には応じなくてはならない。
この家電メーカーの「指定価格」採用は乾坤一擲の大勝負なのだ。
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