10月22日放映予定の「エール」第94回・「長崎の鐘作者との出会い」に登場する永田武医師のモデルは永井隆ですが、「長崎の鐘」は彼の自伝的随想(昭和23年出版)の書名です。永井は、戦後の困難な時期にようやく出版できた初版本の自序の中で
「この本の題名となった浦上天守堂の鐘は、あの(昭和20年の)クリスマスに煉瓦の崩れた中からつり出され、地面近くに仮吊りのまま鳴らされてきましたが、それからまる三年経った今、新しい鐘楼が建ち、このクリスマスから中空高く鳴り出すようになりました。この平和の鐘が一日も欠かさず世世の末、世界の終わりの日まで鳴り続きますよう祈り、かつ努めたいものです」
と書いています。小関裕而自身が、病床にあった永井隆医師との交友を語り、永井から送られたロザリオを示しながら、「長崎の鐘」を戦争の犠牲者への鎮魂歌(レクイエム)として作曲した、と語っている貴重なビデオ録画(12分27秒以後の部分)があります。(藤山一郎の歌唱がその後に続きます)
https://youtu.be/2vEzk3jstg0?t=12m27s