元・還暦社労士の「ぼちぼち日記」

還暦をずっと前に迎えた(元)社労士の新たな挑戦!ボチボチとせこせこせず確実に、人生の価値を見出そうとするものです。

12回メンタルヘルス・マネジメント試験受験感想・解答概説(3/4実施)<一部解答・解説>

2012-03-06 04:58:55 | 社会保険労務士
 3月4日(日)に実施されました、第12回のメンタルヘルス・マネジメント(Ⅱ種ラインケアーコース)<大阪商工会議所主催>の検定試験を福岡市で受けてきました。問題の内容については、今までのブログの「メンタルヘルス・マネジメントとは?」で紹介してきたような内容のものとなります。私、宮崎市在住なので、九州管内であれば福岡で受けるしかありません。しかも、博多駅近辺での受験会場であれば、朝4時ごろ宮崎を出発すれば、開始の10時までには、十分間に合うのですが、福岡市西新の西南学院大学でしたので、ちょっと遠くて、大事を取って、福岡市の宿泊となりました。経費節約のために、カプセルホテルに泊まりましたが、隣の部屋のいびきが気になる程度で、内容的には清潔感もあり快適でした。自分はいつのまにか眠たくなりましたので、そのまま布団にもぐりこんで寝てしまいましたので、他の人には迷惑をかけたかもしれませんが、いびきは気にはなりませんでした。耳栓を持っていたのですが、寝るときには結局使わなかったのですが、朝4時に起きて指定の教科書を見る時間は、ありましたので、その時は、耳栓の出番になりました。これで、確実に1問は解けた問題はあります。後から、その問題には言及したいと思います。

 いずれにしても、2009年が受験者数7000人規模であったのが、2010年からは1万人規模になっています(今回は不明ですが、まだ増加の傾向にあるのでは・・・)ので、せめて、各県での会議所での受験地にして欲しいものです。

 さて、メンタルヘルスマネジメントの検定試験に興味を持ったのは、ユーキャンの講座紹介の無料の配布冊子で見てからですが、これが、厚労省でも、企業のメンタル面での健康診断を検討中と報道されるなど、社会的背景もあり、結構人気の検定試験のようなのです。どんな分野の人が受けているのかというと、受験生の人の話しの内容から推測すると、必要性を認めた会社の管理監督者、そして保健師・看護師・臨床心理士等の医療関係者、介護福祉士・介護士、その方面の学生さんなどのようです。解答用紙に職業を聞く項目があるのですが、これらの項目のなかに、明示の項目として、私、社会保険労務士も入っていました。社会保険労務士は、企業の金、物、人のうち、人にあずかるものを行う仕事といわれていますが、その「人」のメンタル面を扱うことは、会社内でのうつ病等が増えている現在、必要なものともいえます。

 またこの教科書の一章部分は、法的な関係のものも多く、社会保険労務士が扱う、労災保険法、労働安全衛生法、労働基準法、労働契約法ですし、また国の通知の「過重労働による健康障害防止のための総合対策」や「労働者の心の健康増進のための指針」は、労働安全衛生法に基づく通知そのものです。 社会保険労務士がちょっと場違いと考えるのは、うつ病などの医療面での知識でしょうが、基本的な知識だといえます。そう断言するのも、私、病院現場で働いていたこともあり、保健所にも勤務していたこともありますので、「門前の小僧習わぬお経を読む」からいえば、一般的な知識だと考えるからです。

 試験問題は、4者択一式の問題で、基本的には、4つの選択肢がありそのうちから一つだけ「最も不適切あるいは適切」なものを選ぶというものです。あるいは、一部に「穴埋め」がありますが、穴埋めの中に入れる解答が用意してあり、これもその4つの選択肢から一つの正解を選ぶものなどです。(今回実施されなかった、Ⅰ種には、さらに論文試験があります。)

 要は、一般的には、どれが間違っているか、あるいは正しいのかを求めるのが多い。その主な間違いの傾向は、一部分を○○であるを○○でないと言い換えるものですが、その理由付等が結構さもありなんというようなことが書いてあり、その文章の一部だけが違っているため、見つけにくいような気がします。が、これも今回で公開試験の12回目ですので、そのパターンはほとんど出てきたような気がしますので、今まで出た過去問を見ておくといいと思われます。
 勉強対応の方法としては、教科書は決まっているので、何回も読んでその内容を理解しておくしかありません。そうしておけば、合格点の7割は取れる問題と考えます。

 ただし、最近の傾向を踏まえて考えると、次のとおり、それだけでは困難な問題、いわゆる難問もあります。

1、主に1章で統計が出てくる、いわゆる数字の問題ですが、「労働者健康調査」(厚労省)の「労働者強いストレスを感じる労働者の割合」などは、数字の間違いがあるので、58.0%とちゃんと覚えておいた方がいいと思われます。4者択一ですので、最後にどちらか分からなかった場合は、この数字を覚えておくかが、解答できるかの分かれ目だと考えます。ただし、この数字問題を放っておいても、後の問題でとれば、7割とればいいわけですから、必ず合格はできるようです。今回では、第1問「3」の問題ですが、今回は、誤っている選択肢ということで、その強いストレスをがあるとしたので男女の合計で最も多かったのは、「人間関係」だと覚えておけば、これが「仕事の量」にすり替わっていますので、これが求める選択肢であることは、分かりました。

、今回は、法律の沿革とその改正年を尋ねる問題が出ました。過去問では第3回では、50人未満の労働者の事業所で、産業医の選任義務の改正がなされた年が、問われていましたが、今回は、選択肢4問の年とその内容を知らなければ、答えるのには苦労した問題でした。(直前の見直しで覚えたので解けた問題というのは、これでした。)
 労働安全衛生法の問題(第1問「5」)で、次の年と改正内容の対応を問うものです。
 1992年⇒「快適な職場環境の形成のための措置」の条項が加わる 
 1996年⇒健康診断の所見がある者に対する医師の意見を聞くことなどの条項が加わる(覚え方メモ;ド(ロ)クターと覚え、6だから199「6」年)
 1999年深夜業労働者の自主的な健診結果の提出の条項が加わる(メモ;2000の前年で「夜明け前」なので、「深夜業」。これが、間違いの選択肢で、選択肢では、必要な労働者への労働時間の短縮措置にすり替わっていました。) 
 2000年 二次健康診断等給付制度の創設(2000の2を取り、そのまま「2」次健康診断)

、教科書の図表の内容の細かな内容を扱う問題もありました。第6問「5」の問題で、「消化性潰瘍、気管支ぜんそく、脳血管障害、神経症性障害の疾患のうち、診療内科医が担当する疾患の数」を問うものです。「科と医師と疾患の関係」の図の内容を問いますが、消化性潰瘍と気管支ぜんそくは、心身症の疾患に該当するので、診療内科医の見る範囲内です。脳血管障害は、完全に、神経内科の診療対象になっていますので、みません。問題は、神経症疾患ですが、本来は、精神科医でしょうが、図表では、少し診療内科医の範疇まで入りこんでいるようですので、これも見ますということでしょうか。(出題者の意図がもう一つ分からないので、間違っているかも知れません。)ということで、答えは、3つということでしょうか。同様の内容を問う問題は、第8回でも出ていますので、過去問研究をされた方は、解答できたのではないかと思われます。
 同様の図表の細かな内容を問う問題は、「アサーティブ」の問題がありました。第5問の「4」です。

 以上、細かな問題は出ましたが、基本的な内容を理解していれば、これで落としても、7割以上は取れる問題だと考えました。お前は、どうなんだという方もいらしゃるかもしれませんが、言い訳になるかも知れませんが、隣で貧乏ゆすりをしている方がいるとなかなかじっくり考えられない者です。まさに隣にいらしゃいました。制限時間の30分前には退出されたので、残りの時間で見直しはできましたので、満点とはいかないとは思いますが、合格ライン以上は確実に取れていると思います。

 なお、教科書を読んでいて、漠然としていたのは、それぞれの先生が分野ごとに書かれているので、同じ内容がところどころに出てくるのと、その出てくるのはいいのですが、その表現内容の違いでした。例えば、治療法は、休養と薬物療法に加え、心理療法がありますが、前者2つしか言及していないところもあります。また、相談できる外部機関として、労基署や中央労働災害防止協会、産業保健推進センターなどの解説があり、その記述の趣旨により、微妙に表現が違ってありましたので、これには最後まで頭を悩ませましたが・・・。

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メンタルヘルスマネジメントとは?(その10)<セルフケアーとしての睡眠・続き>

2012-03-05 04:35:24 | 社会保険労務士
 厚生労働省の「健康づくりのための睡眠指針」の紹介!!

 ベストな睡眠を心がけるのはどうしたらいいのかとなると、厚生労働省から出された「健康づくりのための睡眠指針」というのがあります。

<健康づくりのための睡眠指針>
1.睡眠は人それぞれ
 (1)自分にあった睡眠時間があり、8時間にはこだわらない
 (2)寝床で長く過ごしすぎると熟眠感が減る
 (3)年齢を重ねると睡眠時間は短くなるのが普通
2.快適な睡眠は、自ら創り出す
 (1)夕食後のカフェイン接収は寝つきを悪くする
 (2)「睡眠薬代わりの寝酒」は、睡眠の質を悪くする
 (3)不快な音や光を防ぐ環境づくり、寝具の工夫
3.寝る前に自分なりのリラックス法
 (1)軽い読書、音楽、香り、ストレッチ、ぬるめの入浴
 (2)自然に眠たくなってから寝床に
4.目がさめたら光を浴びる
 (1)同じ時刻に毎日起床
 (2)早起きが早寝に通じる
 (3)目が覚めたら光を浴びて体内時計をスイッチオン
 (4)休日に遅くなで寝床で過ごすと、翌朝の朝がつらくなる
5.午後の眠気をやり過ごす
 (1)短い昼寝でリフレッシュ、昼寝するなら15時前の20分~30分
 (2)夕方以降の午睡は夜の睡眠に悪影響
 (3)長い昼寝はかえってぼんやりのもと
6.睡眠障害は、専門家に相談
 (1)睡眠障害は、「身体や心の病気」のサインのことがある
 (2)寝付けない、熟眠感がない、充分寝ても日中の根抜けが強いときは要注意
 (3)睡眠中の激しいいびき、足のむずむず感、歯ぎしりも要注意

 まず、びっくりしたのは、厚生労働省がこんな睡眠の指針をだしていることであるが、たかが睡眠、されど睡眠である。心身の健康の基本であるとの認識の下でこんな指針を出したのであろう。うつ病の症状として、睡眠障害があるので、本当に要注意である。そして、この指針は、今まで、私が悩み続けてきた「睡眠」の考え方がすべてまとめられているような気がするのである。

 、何を隠そう、若い時から還暦になるまで働き、もっとも悩んだのが睡眠時間である、時代がさかのぼるとそのころは、8時間睡眠説がいわれていたので(今は指針にあるように個人差がある。アインシュタイン10時間睡眠は有名、ナポレオン3時間睡眠がいわれている)、8時間寝ていないと支障があると思い込んでいたフシがある。結果、寝床でもんもんと過ごし、頭ぼんやりで仕事で出かけ、上司に怒鳴られ、次の日も慢性化していく。「年齢を重ねると短くなるという」ことであり、60歳を過ぎた今となっては、8時間は睡眠を取れといっても取れない、早くに目が覚めてしまう。私の一生は、ずっと睡眠時間で悩む一生になりそうである。

 余談になるが、睡眠の研究者によると、仕事などの判断ミスを招かないためには、睡眠のレム睡眠・ノンレム睡眠の1サイクルが90分=1時間30分であり、4サイクル(1時間30分×4サイクル=6時間)であれば、十分。最低ぎりぎりで3サイクル(1時間30分×3サイクル=4時間30分)であればよいといわれているところである。

 なお、指針にある、午睡の20分~30分は、ちょっと長いのではないか、私の経験的にも、NHK等の放映でも、15分~20分で十分と考えるところである。実は、私の場合、昼休みが45分の職場であったが、昼食を取る実質の時間や寝つくまでの時間を考えると15分~20分しか時間が取れなかったという実情があるのではあるが・・・。


参考:メンタルマネジメント検定試験公式テキスト(ラインケアーコース)







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メンタルヘルスマネジメントとは?(その9)<セルフケアーとしての睡眠>

2012-03-01 04:33:37 | 社会保険労務士
 よく寝て、よく休むのがいい!!

 メンタルヘルス・マネジメントにおいて、自分自身でコントロールしてメンタル不調に陥らないようにすることを「セルフケアー」という。これは、何のことはない、自分で心がけて、メンタル面での病気等にならないようにすることである。九州で有名な、よく効く、風邪薬の「うすき製薬」のCMに、「♪1に休養、2に栄養、3、4がなくて後藤散風邪薬♪」というのがあるが、心身の疲労を回復しストレスの予防としては、この休養、栄養(食事)に加え、睡眠が基本となります。

 「メンタルヘルス・マネジメント」の公式テキスト(*)は、次のように述べています。

 睡眠には疲労を回復し、ストレスを解消する働きがあります。睡眠不足や睡眠障害などの問題があると、疲労感がもたらされ、日中に眠気が生じ、それが作業能率の低下、情緒不安定、行動や判断のミスにつながります。実際に労働災害や交通事故の背景に睡眠の問題があることが多いことなどから社会問題化しています。さらに、睡眠不足が長期にわたると、交感神経系優位が持続されるため疲労の蓄積や心循環器系への負担増をもたらし、高血圧、糖尿病、心臓病、脳卒中など生活習慣病のリスクを高めます。また、うつ病のリスクを高めることも分かっています。(以上、「メンタルヘルス・マネジメント検定試験公式テキスト」ラインケアーコース・大阪商議所)

 すなわち、睡眠不足や睡眠障害は、万病の元なのですが、「快適な睡眠のためには、基本的には昼はしっかり働き、夜はゆっくり休息するという生活のメリハリをつけ、自然な身体のリズムに逆らわない生活習慣が大切である」と付け加えているが、現代社会において、眠らない都会にあるように、24時間動いている社会が、うつ病等のメンタル不調の一原因なのかも知れません。昔、百姓さんは、夜明けとともに起きだし、日が沈むと家に帰って寝るという生活をしていましたが、健康面や精神面にはそれがよかったのかもしれません。



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