エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

安楽寺・・・静謐な空間にて

2010年06月13日 | 日記
安楽寺には、木の暖かさが伝わってくる三重塔が佇んでいる。



間違いなく静謐な時間が刻まれているのである。
いまが訪うのに一番良い時期である。






         静謐な空間に


      遊ぶ
      静謐な空間に遊ぶ

      空間の縦軸はぼくの愛の深さ
      横軸は汝の愛の大きさ
      豊かさであるのか

      遊び
      静謐な空間に遊びながら
      ぼくの神経はどこかで
      醒めてしまった

      ぼくはそれを潔ぎよしとしない
      狷介なぼくのドグマと
      モラールに照らして
      汝は静謐であって
      ぼくの空間を埋める美しき観世音菩薩だ

      虚空に視線は結ばれず
      新たな次元の軸は
      産まれなかった
      深さと大きさ以外求めてはいけない
      と
      言うのか

      静謐な空間にぼくは
      たたずむ

      観世音菩薩よ
      汝よ
      ぼくを
      受け入れよ





穏やかな祈りの時間を過ごす事の出来る空間である。
地元の方の話によると、ここはパワースポットであるらしい。

しかも絵馬に願い事を書きこめばより一層ご利益(ごりやく)が期待できると言うのである。

ぼくは、この絵馬の多さの中に一人一人が願いを込めた気持ちを読み取ろうとした。
徐々に映像が結ばれていくと、そこには、たおやかで心やさしい観世音菩薩が浮かんできた。



ここは、補陀落(ふだらく)山である。
補陀落は、観音菩薩の住処あるいは降り立つとされる山である。
従って、この安楽寺のご本尊は「聖観世音菩薩」である。

岩殿山安楽寺は坂東11番の札所で古くから吉見観音の名で親しまれてきた。
吉見観音縁起によると、今から約1200年前に行基菩薩がこの地に観世音菩薩の像を彫って岩窟に納めたことを始まりとしている。

名刹である。
鎮座する観世音菩薩のお姿と、左甚五郎の作品、龍の姿が躍動する本堂は見ものである。


ぼくの気持は、観世音菩薩の懐で極楽に昇天していくようであった。






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