エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

風に吹かれて

2010年06月20日 | 日記




         風に吹かれて


      このオープン・デッキには
      いつだって
      爽やかな風が吹きわたっている

      ぼくは
      このオープン・デッキにくると
      木陰の少しだけくたびれた円形テーブル
      の
      やっぱり少しだけくたびれた
      木とアルミで形作られた椅子に
      座るのを
      なりわいにしている

      この円形テーブルで
      万年筆を走らせると
      ペン先に風が載って
      より
      軽やかに文字が産まれる
      のだ

      文字は
      産まれると同時に
      風に吹かれて
      スイングする

      まるで迷路にはまってしまった
      幼な子のように
      文字は
      てんでんばらばらに浮かれ出す
      という仕儀だ

      柔らかで
      軟らかで
      やわらかな風と
      ぼくはパ・ド・ドゥを踊る

      ジュースのペット・ボトルを包んだ
      ビニール袋が
      さわざわと鳴る
      頼りなげに吹かれて
      ぼくを
      誘う





木漏れ日の下で、お気に入りの文庫本を一冊。
ソファーに寝そべって時に読み、時にシュワシュワのドリンクを飲む。



心も身体も解放される瞬間である。




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雲の下、睡蓮がまどろむ

2010年06月20日 | 日記
雲の下、睡蓮がまどろんでいる。
その空は初夏である。



青空が雲を切り裂いている。
どんな気象現象がこうしたデッサンを描くのだろうか?



この雲の下、睡蓮がまどろんでいる。



睡蓮の妖しき眠りである。
この睡蓮は午後になるともうまどろみに耽るのである。



空は雲をいただいて語り始めるのである。



睡蓮は水に近く花を開く。



コウホネの小さな黄色の花は、もっと水に近いのである。

雲の下睡蓮はまどろみ続けている。




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