エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

薫風に頬を・・・

2010年06月14日 | 日記
あなたには薫風に頬を嬲(なぶ)られた記憶がありますか。



新緑や万緑や、紅葉した葉、さらには笹の葉の間をくぐりぬけて吹いてくる・・・あの風です。

その時には、風が香るように過ぎ去っていくのです。





         風香る


      風が過ぎ去っていくときに残す
      甘やかに薫る気配
      は
      洗浄された
      清新にして新鮮な地球の吐息である

      風は薫り
      人はたたずむ
      風は甘く囁く
      人はその囁きに身を委ねる

      雨の匂いや
      雪の匂いや
      風の匂いや
      花の匂いや
      暗闇の匂いや
      森の匂いや
      人の匂いや
      畏怖する生き物の匂いや
      森羅万象の匂い
      を
      風は運ぶのだ

      人はただ
      風の香りに
      酔いしれ
      薫陶され
      癒されるにすぎない

      癒しに気づく時
      風は
      ありのままに
      吹きわたる
      それだけの営みにすぎない
      のだ
      と知れ





上野のお山、東照宮の灯篭のシルエットである。




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