エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

時ならぬ雨

2011年11月12日 | 日記
時ならぬ雨・・・しぐれである。
この朝は、早くから雨が垂れこめている。

立冬の声を聞いて、初めての雨である。
これはこれで気分が落ち着く。
今、雨音を聞いている。



雨に濡れるハナミズキの葉である。
しっとりとしている。



雨の中、車で出かけたのであった。
フロントガラスを叩く雨は、結構強い。


   雨脚のしとどなりけり柚子齧る       野 人


柚子は秋の季語である。
だがしかし、柚子自体は冬の産品である。
これから、美味しい「柚子大根」が食べられる。
柚子茶もそうだ。

香りと共に、鼻孔から体内に入ってくる柚子のエキスは冷えた身体を温めてくれる。
初冬に楽しめる味覚である。



雨が降り続いている。


   トレモロはときめく胸や初時雨       野 人




山茶花の花が濡れる。
濡れると寂しい。


   散る時を知るや山茶花暦見る       野 人




キリシマツツジに花が一輪。
美しい季語がある。

「忘れ花」という言葉である。



   忘れ花一輪着けて風吹きぬ        野 人


である。

この記事がアップされるころ、ぼくはおそらく中央高速上を走っている。
八ヶ岳の麓に向かうのである。

きっと今頃は、カラマツが金色の葉を落としているだろう。
紅葉を見たいのである。




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 荒野人