エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

蕊ふる候

2013年04月06日 | ポエム
最早、蕊ふる候である。
間違いのない季節の移ろいである。
先日までの花散らしの雨が去ったかと思いきや、この週末は春の嵐であると云う。



なんたる事であることか。
だがしかし、愁うるなかれ。
赤くかっ情熱的な、蕊ふる季節に入るのである。

真っ赤に燃える希望と歓喜の季節なのである。







「蕊の降る宴の後や赤く染む」







花見が終わったのだ。
祭りの後始末に余念がない。

仮設のゴミ箱は撤去される。



蕊降る季節から、やがてハナミズキの花が咲き、紅白の色合いで天を染める。
空気感すら紅白となる。

歓喜と希望に満ちた季節が始まるのだ。
北米原産のハナミズキは、いまポトマック河畔に咲く桜のお返しでアメリカからプレゼントされた花卉である。

花を愛で、紅葉を愛でる。
心踊る花卉である。



      荒 野人