いつもの散歩道であるけれど、春の小径は一際麗しい。
何より、風が良い。
色が良い。
視力があわあわとして、細める仕草が良い。
初老の婦人のその仕草は、なんとも艶やかである。
散歩日和と云う筋書きが浮かんで来たりする。
「春麗の散歩日和の小径行く」
小津安次郎が映像化すると、どう描くだろう?
キャメラを定点で回す。
ゆらゆらと大気が揺れ、径の向こうに異性の姿が霞んでいる。
そんな午後が突然脳裏を掠める。
スミレは簡易舗装の裂け目から咲き初めた。
あわあわとした春日和には、その逞しさが眩しすぎる。
荒 野人
何より、風が良い。
色が良い。
視力があわあわとして、細める仕草が良い。
初老の婦人のその仕草は、なんとも艶やかである。
散歩日和と云う筋書きが浮かんで来たりする。
「春麗の散歩日和の小径行く」
小津安次郎が映像化すると、どう描くだろう?
キャメラを定点で回す。
ゆらゆらと大気が揺れ、径の向こうに異性の姿が霞んでいる。
そんな午後が突然脳裏を掠める。
スミレは簡易舗装の裂け目から咲き初めた。
あわあわとした春日和には、その逞しさが眩しすぎる。
荒 野人