エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

竹の秋

2013年04月12日 | ポエム
竹の秋である。



落合川の畔を散策しつつ、竹林に向かった。
この竹林は、人家に隣接しつつも静謐な空間を演出する。



竹の秋は、この季節しか見られない。
春の風物詩でもある。



いま、竹の葉は枯れて落葉になっていく。
竹落葉は、竹林に積っていく。
竹にとって良い肥やしになるのだろう。

竹林に踏み入ると、ふわふわとした足裏の感覚が優しい。







「葉擦れ降る土の匂いの竹の秋」







たかんな・・・の候でもある。
この竹林は、東久留米市の管理下にある。



良く手入れされていて、歩くのが楽しいのである。」
同時に、この竹林は湧水の最初の一滴を生み出す。



どうして、こんな流れになるのだろう?
そう思わせる流れであるけれど、湧水の場所からまだ数メートルの川である。



この奥が遊水地である。
ベンチに座って俳句を詠む・・・とはいかないのである。

清浄な空気に満たされ、その気分のままでは到底俳句は詠めない。
ぼくの限界であるのかもしれない。
だがしかし、感動を濾過し、醸成する。
その感動を上花として言葉に紡ぐ。

それもまた句作の手法である。



        荒 野人