エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

目には青葉

2013年04月25日 | ポエム
「目に青葉」と来たら「ヤマホトトギス初鰹」である。
かつての江戸っ子の粋を表した言葉である。

この句、あまりにも人の口に上りすぎている。
そこで、原句を記しておく。

目には青葉山郭公初鰹
        素 堂

今、青葉と云えば欅もそうだし、いてふもそうだ。
柳もそうだし、葉桜だってそうだ。

だがしかし、もみじの青葉を筆頭に挙げたいものである。



重ねるほどに、色合いが淡白になって行く。
不思議な緑色である。



深山幽谷に迷いこんだかの錯覚すら覚えるのである。
昨今のもみじは、春から色が豊富である。







「残骸の一つとて無し緑濃く」







もみじだけで、色と季節を楽しめる。
奥行きのある花卉である。




荒 野人