エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

臘梅の

2014年02月03日 | ポエム
朧な梅だと言うのか!
まさにそうだ。
晩冬から春先にかけて咲く。



臘梅の青空に似合う事よ!
黄色は眼に優しい。
かてて加えて、臘梅はえも言われぬ甘い蜜の匂いがする。
蜜を滴らせる。

妖しくも美しい季節の花である。







「蝋梅の向こうは夕日妖しかり」







かくして季節を押し進める。
時間という縦軸を引き上げる。
横軸は、君の感性であり吐息である。



ある時、ぼくは臘梅の蜜に口づけた事があった。
その行為は、秘め事のように隠しおおさなければならない。
だがしかし、甘やかな美しい時間であった。



その日、空は妖しげな夕焼けで覆われた。



      荒 野人