エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

マンドリンを聞く

2014年02月24日 | ポエム
残雪が覆う、寒さの緩まない東京である。
その寒さをおして飯田橋の凸版ホールまで出掛けたのであった。

萩原朔太郎の孫弟子の両角先生が指揮する、群馬マンドリン楽団の東京定期演奏会である。
この楽団、日本でも屈指。



マンドリンもギターも、チェロもコントラバスも一流である。
就中、マンドリン奏者の層の厚さは群を抜く。
ギターリストも、日本のトップクラスである。
楽団の本拠地は、朔太郎の故郷・群馬県前橋市である。
前橋はマンドリンの街であるとともに、音楽という培養土の豊かな土地柄である。



客演指揮者も、前橋出身。
声楽の秋谷氏も前橋出身。

この楽団の定期演奏会は、聴き終わって気分が充足する。
マンドリンのトレモロが心地良いせいだろうか。

プログラムは下記の通り。







「トレモロの音階流る水仙花」







今日は、この二人が客演したのだけれど、その他メゾ・ソプラノの歌手もいて多士済々である。
このマンドリンの豊かな土壌を育んでいるのは、前橋女子高校の卒業生たち。
源を辿れば、萩原朔太郎である。



今年も幸先良くマンドリンが聴けた。
写真もいっぱい撮った。



外では、雪の傍らで水仙が咲いている。
マンドリンの弦を爪弾く、演奏者の指が煌めいて想起されるからである。


         荒 野人