エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

沈丁花

2014年02月04日 | ポエム
蕾が膨らんできた。
沈丁花である。

本当に嬉しい。
それに今日の午前中までがポカポカ陽気である。
午後からは、冬の寒さに戻ると言うけれど、それでも良い。
暫しの間、春という夢を見させてくれたのだから。







「沈丁のあえかなそよぎ鶏の来し」







沈丁花の辺りを圧する匂いは、君のようである。
あくまでも、近づいてその匂いに浸りたいと思わせるのである。



沈丁花は春の匂いである。
そう・・・今日は立春である。

この沈丁花、花言葉は・・・。
「光栄」「青春の喜び」「不滅」「信頼」「自然美」「楽しみ」である。



この彫像は、ダフニスとアポローンである。

沈丁花という名前は、香木の沈香のような良い匂いがあり、丁子(ちょうじ、クローブ)のような花をつける木、という意味でつけられた。
学名の「Daphne odora」の「Daphne」はギリシア神話の女神ダフネにちなむ。
「odora」は、芳香があることを意味する。

ダフニスとアポローンの寓話は、ギリシャ神話の中のハイライトである。
アポローンに求愛されたダフニスは、月桂樹に姿を変える。

2世紀末から3世紀初め頃の古代ギリシアで書かれた恋愛物語として、ダフニスとクロエをぼくたちは良く知っている。
少女と少年の純愛物語である。



      荒 野人