エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

散歩道

2014年10月10日 | ポエム
いつもの散歩道をお見せする。
春夏秋冬・・・倦むことなく歩いている。

この道は、ロングコートを着て宮沢賢治のように歩きたい。
トレンチコートでは似合わないのである。

だらだらとしたコートが似合う道である。



四季折々、変化があって同じ景色はない。
かの飯田蛇笏が山梨県境川村の「山櫨」と称した庵で、格調高い句を詠んだ。
句の素材は、身の回りに溢れているのである。



ぼくは、空を見上げるのが好きだ。
雲の流れるのを見上げるのも、好きだ。

空は誰へだてなく広大である。
時に澄み、時に曇る。
また、空は涙する事もある。

自分の心象風景を投影できる。



モニュメントも空の一つでしか無い。







「道すがら息飲む秋の空高し」







このベンチは、いつもぼくが座ってパンを食する。
パンは公園内の売店「パークス」の焼き立てである。

カレーパンの熱々。
コロッケパンのボリューム。
林檎パイの皮のカリカリ感と中身のしっとり感。

それに、炭酸の飲み物を付ける。
ぼくは稀代の「炭酸小僧」であるからだ。

散歩途中の楽しみでもあるし、句材発見の場所でもある。




      荒 野人