怪獣兄は
正直言って
不器用で、クオリティーの高い絵や、工作を
求められても
ままならないところがある。
それは、彼の特性ゆえ、
仕方が無い。
だが、
怪獣兄は昔から突拍子も無い発想で
素材と向き合い
モクモクとツクルことを厭わない。
これはこれで、すごい才能だと思うのだ。
保育園のお誕生会の時には
誕生月の子が一芸を披露する慣わしがあった。
年中のころ
積み木で高さ50センチくらいの逆三角形を
作って披露した。
なんで、そんなモノを作れるのか
(重力無視に見えるが、計算されてるんだよ。これが)
よくわからなかったが
周りの子が飛行機やら船を作る中
非常にインパクトがあるなあ・・・と思った。
同時に、非常に美しいなあ・・・とも思った。
学校の図工という短い時間の中で
結果を出すような事に関しては
自分ペースでできないためか
気分が乗らないのか
不器用が災いするのか
怪獣兄のすごさは先生には伝わらないのが残念。
なので、悔しい母ちゃんは
家でじっくりとむきあったり、ひたったりできるように
してやる。
技術が足りないのであれば
技術(たとえば、純粋に絵の具の水加減とか、筆の使い方とかあるじゃない??)
をゆっくり教えてやることはアル。
彼の発想に
技術が伴えば
きっと、学校の先生も認めてくれるんだろうけどなあ・・・
そんなもどかしさと思いは
絵画コンクールなどの出品に向かっていった。
通知表なんか、すっごいおもしろい。
コンクールで立て続けに入選を果たしたら
前期と後期でまるで図工の成績が違う。
(親の策略ではあるが・・・)
先生の怪獣兄作品に対する見方が
変わったのだ。
幸か不幸か、怪獣兄のクラスは
毎年担任が変わる。
なので、毎年同じような現象が見られるわけだ。
図工の時間にできなかったから
図工の成績が低い
ただそれだけなんじゃないかなあ・・・って思った。
アートとか芸術とかを
単に表現としてとらえてしまうのは簡単だろうけど
評価があって
金銭的価値があれば、作家は経済的に安心できるし
一層のびのびと表現していく材料の一つになるでしょう??
自己満足の表現もいいけれどね。
兄だって、同じなんだよね。
表現欲+認めて欲しい=制作
みたいな所はあるよね。
表現するからには、みとめてくれよおお
っていう欲はある。
で・・・
たいへん、前フリが長くなってしまったのだが
この、
怪獣兄にぴったりな企画があったのだ。
それは!!
じゃーん!!
企画者HPより抜粋↓
FIVE ENERGY
個展形式を導入する各回5名の表現者による広義的グループ展です。
これまで10名が参加。各作家の所属やジャンルは問いません。
領域としての「表現」分野から広く作家を紹介します。
この展覧会の大きな特徴として当初から様式としての「コンセプト」を掲げず、
ギャラリーに作品が集まった時点で初めて企画順の「コンセプト」が見える点が挙げられます。
またこの度も共同主催であるギャラリー、ART-SPACE 201を会場として行います。
今回で3回目となる本展では、
Shelter SeraraをUSAより、中島弘美を茨城県より招き、札幌から道外、海外へも情報を発信する事により交流の幅を広げ、一層のRelationを築くべく展開します。
昨年、この展覧会にて
「ワークショップがあったら、いいねえ!」
なんて思っていたら
なんと、
今年は!!
ワークショップを開催してくれました!!!
日々、見に来る人による
リレーで変化していく作品か??
ワークショップのお部屋には
たくさんのわりばしと
過去のワークショップの作品が
残っている。怪獣兄弟インスピレーション受けまくり???
こちら、油彩をPCに取り込み
ポストカードにプリントしたものを
ホッチキスでつなげていく。
光沢紙の質感と
ホッチキスでつなぐことによる
柔らかな立体の表現
何か
なまめかしい生き物を見ているような気分よ。笑
これも、ワークショップ参加者の手で、
どんどん変化していきます。
ただ、怪獣兄弟にとっては
ちょっと、大物すぎて
形が変わってくるまで
ツクリ足すことは難しいかな・・・
わりばしだったら
とても気軽。
実は怪獣兄、
保育園の頃、わりばしアートにはまっていて
ダンボールにこっそりわりばしをためこんでは
日々積んでいた。
当時は、積み飽きて、何かを突っついたり
持って走る回ることもあり
危険を感じて
わりばしから兄を離した経緯アリ。
そのあとにはまったのは
せんたくバサミアート。笑。
我が家は、テレビゲームは無いが
それゆえ
身近すぎるもので、モクモクと遊ぶ技を身につけたのかも。
怪獣弟は、
線路を作りたい・・・からなぜか船に・・・
作家さんが
「だんだん高くなるような積み方おしえてあげるよ・・・」と
わざわざ声をかけて下さったにもかかわらず
「ん、別にいい。」と一蹴した怪獣。
オイオイ・・・
ツクリたいから
つくる
だけなんだね。
兄は物言わず
モクモクと積みはじめた。
なにか、オモシロイものができてきそうな予感・・・。
非常に
幾何学的に見えながらも
人の手でつむことでやわらかな表現になるし、
木の素材のあたたかさがいいよね。
なかなかのバランスだね☆
もくもくと積みつづける怪獣母子でありました・・・。
じっくりとつくることに
ひたって
作家さんにも声をかけてもらい
認めてもらっている感は
怪獣兄にとって
とても満足できたようであります。
これって、
結構、エコなアートにもつながるのではないかしら??
日々捨てられるわりばしが
表現の一部になるという・・
崩れちゃえば
また再利用できるのも
いいよね。
何か
すぐに自分たちで楽しめそうなところがGOODでありますな。