自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

★27年ぶり「猛烈台風」

2018年09月03日 | ⇒ニュース走査

          豪雨の次は猛烈な台風だ。「非常に強い」台風21号が4日に本州に上陸する。気象庁のきょうのホームページで掲載されている台風の進路予想図では同日夜には北陸が暴風域のど真ん中に入るルートになっている。「非常に強い」勢力の台風が本州に上陸するのは1991年以降初めと警戒感が広がっている。

    1991年9月27日夜に北陸を直撃した「台風19号」。鮮明に覚えている。このとき、北陸朝日放送の報道制作局に所属していた。開局を4日後の10月1日に控え職場では準備で慌ただしかった。さらに台風の直撃。カメラマンと取材場所をどこにするかと議論になった。台風は長崎県に上陸し、山口県をかすめて、日本海を北上していた。防波堤に叩きつけるような波を撮影しようと、カメラマンには金沢港に向かってもらった。この日は社内に泊まり込んだ。

   ところが一夜明けて大変なことになっていた。金沢の観光スポット、兼六園の名木が何本も倒れて無残な光景に。輪島市にある輪島測候所の風速計が最大瞬間風速57.3㍍を記録した後に破損するという事態になっていた。映像は「ネット上げ」(全国ニュース用)にテレビ朝日に送った。北陸朝日放送の駐車場にあった取材用のワゴン車1台も横転していた。その後、台風は青森、北海道を通過した。映像で繰り返し放送されて有名になったのは、収穫を前に青森のリンゴが軒並み落下し、落胆する農家の様子だった。このことから台風19号は「リンゴ台風」とも呼ばれた。

   では、27年ぶりの「非常に強い」台風21号はどうか。気象庁の予測データでは、4日の最大風速は北陸で30㍍、最大瞬間風速は45㍍、5日朝までの24時間に北陸では300-400㍉の雨。気象用語では最大風速30㍍は「猛烈な風」だ。風速33-49㍍(約10 秒間の平均)で「屋根瓦が飛び、ガラス窓が割れる。ビニールハウスの被害甚大。根の弱い木は倒れ、強い木の幹が折れたりする。走っている自動車が横風を受けると、道から吹き落とされる」とある。台風19号を経験しているだけにリアリティを感じる。(※写真は気象庁の3日付のHPから抜粋)

⇒3日(月)朝・金沢の天気    はれ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする