自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

☆処暑に感じる秋の気配、そして政局の気配

2022年08月22日 | ⇒ニュース走査

   あすは二十四節気の「処暑」。夏の暑さが少し和らぎ、夜の虫の声や朝の風に秋に気配を感じるころだ。わが家の庭にタカサゴユリ(高砂ユリ)が咲き始めた。「立てば芍薬(シャクヤク)、座れば牡丹(ボタン)、歩く姿は百合(ユリ)の花」の花の美しさは見事だ。ヤマユリのような高貴な香りはないが、人目をひく花だ。

   ただ、植えた覚えはないので、おそらく種子が風に乗って、庭に落ちて育ったのだろう。旧盆が過ぎたこの時節は花の少ない季節で、茶花として重宝している。ただ、立場が異なればタカサゴユリは外敵、目の敵だ。国立研究開発法人「国立環境研究所」のホームページには「侵入生物データベース」の中で記載されている。侵入生物、まるでエイリアンのようなイメージだ。外来種だからと言って、すべて駆除すべきなのか、どうか。

   きょうの毎日新聞に世論調査(20、21日)の結果が掲載されていた。岸田内閣の支持率は36%で、前回調査(7月16、17日)の52%から16ポイントも下落した。不支持率は54%で前回より17ポイントも増えた。この下落の背景にあるのが、安倍元総理の射殺事件がきっかけで明るみになってきた、自民党と「世界平和統一家庭連合」(旧「統一教会」の関係だ。これに対しては「極めて問題があったと思う」「ある程度問題があったと思う」が合計で87%もある。政党支持率も自民は29%で前回の34%から5ポイント下落している。

   メディア業界でよく指摘されるのは、内閣支持率の20%台は政権の「危険水域」、20%以下は「デッドゾーン」と。これから他のメディアも世論調査を次々と報道するだろう。「聞くチカラ」を岸田総理は強調してきたが、統一教会問題だけでなく、物価高対策や新型コロナウイルスの感染拡大についても、無策の状態が明らかになってきた。

   岸田政権が反社会的な宗教団体との関係性を絶つには、税務調査や警察による情報収集など実態解明に着手することだ。その上で、問題が露呈すれば非課税などの優遇措置の解除、場合によっては解散命令(宗教法人法第81条)を検討すると有権者に宣言することだ。ケジメをつけないと、政権のデッドゾーン入りもそう遠くはないだろう。

⇒22日(月)夜・金沢の天気    くもり

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