能登半島の尖端、珠洲市で今月5日に起きたマグニチュード6.5、震度6強の地震は、日が経つにつれ被害が明らかになって来た。石川県はきょう8日、災害対策本部会議を開き、同市で建物352棟の被害を確認したと明らかにした。応急危険度判定の結果、139棟が「危険」、213棟が「要注意」とされた。7日現在、930棟の判定を実施し、578棟は「問題なし」だった(8日付・共同通信Web版)。珠洲市の世帯数は5400世帯余りなので、今後調べを進めれば、「危険」「要注意」の数字はさらに膨らんでいくのではないか。
大型連休明けで、被災地にも日常が戻る。地元メディアによると、同市の小中・高校ともきょう通常の授業が再開された。300人の生徒が通う県立高校では、地震で図書室の本が散乱したり、渡り廊下の床や壁にヒビなど校舎に多数の破損が見つかっている。これまで教職員が中心になって片付けを進め、きょうから登校を再開したものの、教室での散乱は生徒たちは2時間かけて片付けを行い、3限目の午前10時半から通常通りの授業を再開した(8日付・北陸放送ニュースWeb版)。
同市の学校関係のホームページをチェックすると、揺れの強い地域だった正院地区の正院小学校のHPがきょう付で更新されていた。同校は住民の避難場所にもなっている。以下、写真とコメントを引用する。「【8時15分~全校朝会】 体育館が避難所となったことで、1階プレイルームで臨時の全校朝会を行いました。校長からは、今日みんなが元気に登校してくれたことがうれしかったこと、避難所となったことで学校生活に少し不便があること、それでもみんなで『地震に負けない正院小学校』にしようと話しました。『地震に負けない正院小学校』とは『みんなが今までように、いつもどおりの生活をしてがんばること』であることも話しました。みんな真剣にうなづきながら聞いてくれました」。上記のコメントから、教職員による子どもたちへの心のケアは相当の労力と察する。
そして大雨。珠洲市など能登地方の広い範囲に出されていた大雨警報はきょう午前、すべて解除された。ただ、同市では6日の降り始めから8日午前5時までの降水量が116㍉に及んでいることから、金沢地方気象台は、揺れが強かった地域では地盤が緩んでいるおそれがあり、土砂災害に注意するよう呼びかけている。同市も、土砂災害警戒区域にある9つの地区の740世帯1630人に対し、避難指示を引き続き出している。
⇒8日(月)午後・金沢の天気 くもり
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