自在コラム

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★また撃ったか、北朝鮮ICBM

2022年11月18日 | ⇒ニュース走査

   北朝鮮がまたICBMを撃った。防衛省公式サイトによると、北朝鮮はきょう18日午前10時14分ごろ、平壌近郊から、1発のICBM級弾道ミサイルを、東方向に向けて発射した。弾道ミサイルは69分ほど飛翔し、午前11時23分ごろ、北海道の渡島大島の西方約200㌔の日本海、EEZ内に落下した。飛翔距離は約1000㌔、また最高高度は約6000㌔と推定される。

   北朝鮮の弾道ミサイルが日本のEEZの内側に落下したのはことし3月24日以来で、今回で11回目となる。弾頭の重さによっては、射程は1万5000㌔を超え、アメリカ全土に届くとみられる。(※写真は3月24日に北朝鮮が打ち上げた新型ICBM「火星17型」=同月25日付・労働新聞Web版、下の図は11月18日付の防衛省公式サイトより)

   NHKニュースWeb版(18日付)は海上自衛隊の元海将のコメントを以下伝えている。「2017年にICBM級の弾道ミサイルを発射した例や最近の例から考えると、今回はICBM級のいわゆる『火星17型』の可能性が十分ある」「従来はアメリカを交渉の場に引っ張り出すためにいわゆる瀬戸際外交をしていたが、今回は交渉のためのミサイル発射ではなく挑発行為だ。最近も米韓の訓練や日米韓の合同のコメントなどに反発するような形でミサイルを撃ってきている。これに対して米韓も挑発を繰り返す形になっていて、第三者の仲裁が入っていないことが一番気になっている。南北朝鮮間の挑発行為が繰り返されると朝鮮半島の有事にもつながりかねない」

   どこまでエスカレートするのか。北朝鮮の金正恩総書記は2021年の1月5-7日に開催した朝鮮労働党大会で、アメリカを「最大の主敵」「戦争モンスター」と呼び、より高度な核技術の追求などを通じて、アメリカの脅威に対する防衛力を絶えず強化する必要があると述べていた(2021年1月9日付・BloombergニュースWeb版日本語)。そして、ことし1月19日に開いた朝鮮労働党の政治局会議で「アメリカ帝国主義との長期的な対決に徹底して準備しなければならない」とする方針を決定し、2018年に中止を表明していたICBMの発射実験や核実験について見直しを表明していた。6月には、IAEA(国際原子力機関)が北朝鮮の豊渓里(プンゲリ)にある核実験場の坑道の1つが再び開いた兆候がみられると指摘していた。

   北朝鮮はICBMの発射実験を繰り返している。それに搭載する小型核弾頭が完成すれば、核・ミサイルによる打撃能力は完成形に近くづく。最高権力者としては、核実験を一刻も早く実施したいのではないか。

⇒18日(金)夜・金沢の天気    はれ


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