自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

☆コロナウイルス 「利と理の勘定」

2020年02月18日 | ⇒ニュース走査

   新型コロナウイルスの感染拡大の影響は多方面に及んでいる。きのう17日に届いたメールだ。ある証券会社が主催するセミナーの案内が中止という連絡だった。

   「お世話になっております。昨今の新型コロナウイルスの影響で本社で検討の結果、2月29日(土)の弊社、金沢支店での渋澤健氏のセミナーを中止しなければならないことになってしまいました。人数も100名を超え、楽しみにしているとのお声をたくさんいただき、私も入社以来の興奮で楽しみにしておりました。断腸の思いでございます。しかしお客様を守る観点から中止という決定になりました。大変なご迷惑をお掛けする結果となってしまい大変申し訳ございません。」

    渋澤健氏は、2024年度から福沢諭吉に代わって一万円札に登場する、日本資本主義の父といわれた渋沢栄一の子孫にあたる投資家。今月29日の金沢でのセミナーで「SDGs持続可能な地域を子どもたちへ~『起業家』による価値創造と『投資家』の役割~」と題して講演する予定だった。100人以上の申し込みがあったというから、楽しみにしていた人たちも多かったのだろう。ところがコロナウイルスによって、その楽しみが砕かれた。  

   この証券会社は金沢支店だけでなく、17日以降は個人の顧客を集めて各地の支店などで開いている株式や投資信託、それに資産形成をテーマにしたセミナーを中止する。来月末までに200件近いセミナーを予定していたが、新型コロナウイルスの感染拡大が収まる見通しになるまで、開催を見送ることにした(17日付・NHKニュースWeb版)。このほか、他の金融機関も来月末まで個人向けの投資セミナーの開催を見送ることを決めている。

   このメールでの知らせを読んで、さすがに証券会社は計算高いとの印象だった。開くことの利よりも中止するという理の方が勘定にあっているのだ。お客さまにはいっさいのリスクはとらせません、それはコロナウイルスも投資も同じです、と。

⇒18日(火)朝・金沢の天気     くもり時々ゆき


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