「アイフルのCMのお父さん役でおなじみの清水章吾さんがインタビューに伺いますので」
と、電話の向こうからそのひとは言うわけです。
「ぜひ森魚工房さんを取材させていただきたくてですね」
国際グラフという、「つまりアサヒグラフみたいな雑誌ですか?」とぼくは失敬千万にもそんな確認のしかたをしてしまったわけですが、つまりそんな感じの情報誌らしい。
「そうですそうです。首都圏の銀行さんなんかに置かせていただいてるので、そこに掲載されるとかなりの知名度アップにつながりますよ~」
なるほど、おいしそうな話。
聞けば聞くほどいいことづくめだ、わーい。
非常に饒舌な相手は、森魚工房さまのすばらしさをぜひ読者に知っていただきたいのでなにとぞ取材のご許可を頂戴できますれば恐悦至極に存じまするははー、とやみくもに腰低くかつ情熱的な物言い。
それにしても我が工房がそれほど雑誌編集部に気に入られてると知っては、悪い気などしようはずがない。
おだて上げられ、ほめたたえられ、師範有頂天。
だけどそんな調子ですばらしい話がいつまでたっても終わらないので、こっちからついに懸念の事項を切り出した。
「で、ぶっちゃけ、それって営業ですよね?」
「・・・ええ、まあ・・・」
敵はひるむが、さすがの二枚腰。
またいいことずくめの長ーい言い訳がはじまりそうだったので、話をさえぎり「で、ぶっちゃけいくらなんです?」と訊いてみた。
「・・・はちまんえんで・・・」
・・・残念ながらお断りしました。
と、電話の向こうからそのひとは言うわけです。
「ぜひ森魚工房さんを取材させていただきたくてですね」
国際グラフという、「つまりアサヒグラフみたいな雑誌ですか?」とぼくは失敬千万にもそんな確認のしかたをしてしまったわけですが、つまりそんな感じの情報誌らしい。
「そうですそうです。首都圏の銀行さんなんかに置かせていただいてるので、そこに掲載されるとかなりの知名度アップにつながりますよ~」
なるほど、おいしそうな話。
聞けば聞くほどいいことづくめだ、わーい。
非常に饒舌な相手は、森魚工房さまのすばらしさをぜひ読者に知っていただきたいのでなにとぞ取材のご許可を頂戴できますれば恐悦至極に存じまするははー、とやみくもに腰低くかつ情熱的な物言い。
それにしても我が工房がそれほど雑誌編集部に気に入られてると知っては、悪い気などしようはずがない。
おだて上げられ、ほめたたえられ、師範有頂天。
だけどそんな調子ですばらしい話がいつまでたっても終わらないので、こっちからついに懸念の事項を切り出した。
「で、ぶっちゃけ、それって営業ですよね?」
「・・・ええ、まあ・・・」
敵はひるむが、さすがの二枚腰。
またいいことずくめの長ーい言い訳がはじまりそうだったので、話をさえぎり「で、ぶっちゃけいくらなんです?」と訊いてみた。
「・・・はちまんえんで・・・」
・・・残念ながらお断りしました。