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オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
【注目の天文現象】
 11/20 月と火星が接近

五島プラネタリウム リーフレット No.444(1994年6月)

2024-11-16 12:06:18 | タイムマシンにお願い

シリーズで紹介している五島プラネタリウムのリーフレットの第20弾は1994年6月配布のものです。
前回紹介したのが1980年8月配布分でしたので、十数年間もご無沙汰だったことになります。

表紙には絹さやみたいな恰好の天体と木星のコラージュ写真が掲げられてますが、
この月の話題「木星と彗星の衝突」に関わる両天体のイメージなのでした。

2ページ目にその衝突現象について詳しい記述がありますが、20個ほどに分裂した彗星が
次々と木星に衝突するという超激レアな出来事が30年前に起こったのでした。
実際の衝突は7月に発生しましたが、このリーフレットはその前の月に配布されたので、
言わば予告として右側の表に各々の分裂核の衝突予想時刻が分単位で明記されてました。
地上からその現象や痕跡を観測するにはかなり大きな望遠鏡が必要だろうとの事前予想に反して
実際にはアマチュアでも口径10cm程度の望遠鏡を使って黒ずんだ衝突痕が観望/撮影可能でした。
ちなみにその現象についての追憶記事は、例えば下記リンク先にあったりします。

https://www.astroarts.co.jp/news/2014/07/17sl9/index-j.shtml
https://alpo-j.sakura.ne.jp/publications/TGS/2003-02.htm

なお、ちょうど梅雨時だったことと、アマチュアレベルの機材では到底見えないだろうという
ネガティブ情報を真に受けたことで、個人的にはスルーしてしまったのが悔やまれます。
現有機材ならそこそこ綺麗に撮影できそうな痕跡だったんで、また似たような衝突がこれから
起こってくれないかなぁーなんて思ってます。

3ページ目の「6月の星座」では半分近くがヘルクレス座(最近は「ヘラクレス座」と呼ぶ人も
多いですが、星座名としては「ヘルクレス座」が正しいです)についての記述でした。
神話上は諸々の厄介者を退治したことになっていて、さすがはペルセウスの子孫って感じ。
でも、系図を見るとペルセウスもヘルクレスも父親が同じゼウスなんですよねー・・・
異母兄弟みたいなことになっていて訳が分かりません。

4ページ目の右下にある広告が、いつの間にか「ミザール」から「ビクセン」に変わった模様。
業界シェアが十数年で変化したんでしょうね。諸行無常って感じがします。