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オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
【注目の天文現象】
 9/5夕 西の低空で月と金星が大接近

五島プラネタリウム リーフレット No.238(1977年1月)

2023-06-02 00:07:18 | タイムマシンにお願い

シリーズで紹介している五島プラネタリウムのリーフレットの第3弾は1977年1月配布のものです。

表紙(1ページ目)には外惑星の拡大写真が掲載されてます。写真の下に撮影データ等の表記が無いため
撮影に使用された機材等の詳細が分かりませんが、どこかの天文台で撮られたイメージでしょうかね?
ちなみに、当時のアマチュア向け望遠鏡による撮影では、木星は縞模様が写れば上出来という感じで、
むしろ熟練した眼視観測者が描いたスケッチの方が細部をよく表現していたような気がします。
右下の冥王星は、この時代にはまだ惑星の一つに数えられてましたが、今は準惑星に格下げされてます。
なお、「冥王星」という日本語名の名付け親である野尻抱影さんは、この1977年の秋に逝去されました。
ちなみに、野尻さんは五島プラネタリウムの「星の会」の会長を長く務められました。

2ページ目の解説の最後に惑星探査機の記述がありますが、この1977年にはボイジャー1号2号が打ち上げられ、
その後長年に渡り外惑星観測で数多くの成果をもたらすことになります。
同ページには太陽系内の主な天体の図があります。惑星は太陽に近い方から順に「水金地火木土天海冥」と
憶えましたが、1979年から約20年間は最後が「冥海」になってたのを思い出しました。2006年8月26日以降は
「水金地火木土天海」と減ってしまってます。
図中には有名なハレー彗星の軌道も描かれてますが、これは9年後に近日点通過(太陽最接近)が迫ってきた
こともあって付け加えられたのではないかと思われます。図示されている彗星の位置は太陽に近いですが、
1977年時点での実際の位置は、まだ土星の軌道の外側なのでした。

3ページ目の「1月の星座」の解説では「晴天の日が多いので、星座を見るのには、たいへん良い時期です」
との記述がありますが、これは太平洋側に限ってのことで、日本海側の人が見たら気を悪くしそうな感じ。
冬の大三角形や北極星探しに役立つカシオペヤ座のWといった星の並びは、肉眼でも確認できる目印として
時代を超えて親しまれてきたことが文面から分かります。



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