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 11/20 月と火星が接近

非冷却CMOSカメラASI585MCでの試写【惑星撮影編-2】

2024-07-29 21:39:18 | 撮影機材

先月に引き続きCMOSカメラを用いた惑星撮影の試写を28日未明に実施しました。

まず狙ったのはこの惑星。


【土星】
 50ミリ秒/フレーム,800×600pix.クロップ,
 2分間の撮影動画の1200/2400フレームをAS!3にてスタック×8セット(1.5倍Drizzle処理あり)

前回の撮影時と比べれば気流が安定していたらしく、土星環の端から少し内側にカッシーニの空隙の
暗い部分が確認できるイメージが得られました。環と土星本体の隙間もしっかり分かります。
それでもまだ満足できる解像レベルには達してませんねぇ。フォーカス合わせが甘かったかな?

次に狙ったのは今季初撮影となるこの惑星。


【木星】
 20ミリ秒/フレーム,800×600pix.クロップ,
 1分間の撮影動画の1500/3000フレームをAS!3にてスタック×4セット(1.5倍Drizzle処理あり),
 WinJUPOSにてDerotation処理

大赤斑が見えない面だったのが残念です。解像感もイマイチで、もうちょっとシャキっとした感じで
撮れたら良かったんですけどねぇ。途中で薄雲が流れてきて撮影動画の取得本数不足になったことと
撮影時の地平高度が約30度と低めだったせいもあるかな?

最後はこの惑星で締めくくり(これも今季初撮影)。


【火星】
 20ミリ秒/フレーム,640×480pix.クロップ,
 1分間の撮影動画の1500/3000フレームをAS!3にてスタック×5セット(1.5倍Drizzle処理あり)

木星よりも地平高度が若干高かったものの、如何せん視直径が小さくて木星の1/6程度しかなく、
濃淡が辛うじて確認できるレベルで、お手上げでした。視直径が今より2倍以上になる来年早々には
もう少しマシなイメージが撮れそうな気がしますが、冬場だと本州上空にジェット気流が居座ってしまい、
シンチレーションの影響で像が揺らぎやすくなるんですよねー。好条件の日を逃さないようにせねば・・・

で、CMOSカメラASI585MCの惑星撮影時のパフォーマンスについては、これまで使ってきたASI1600MCcoolと
大差はないという印象でした。ちなみに撮像センサーの画素ピッチはASI585MCの方が少し狭いので、
解像度的に有利である一方、ノイズレベルは上がるはずですけど、流星撮影でも確認したとおり
ソニー製センサーは対暗所性能に優れ、ゲインが高めでも画質の低下が抑えられている感じがしました。

ということで、このCMOSカメラによる惑星のテスト撮影に関する記事はこれで終了とし、
以降は実践撮影ツールとして使っていきます。

最後に、今回得られた3画像の共通撮影データを以下に示しておきます。

 タカハシμ-180+2.5倍バローレンズ+ADC+ZWO ASI585MC,UV/IRカットフィルター,合成F値=30,
 ASICapにて動画キャプチャー,Gain300,タカハシEM-200Temma2M赤道儀にて恒星時追尾,
 Registax6にてwavelet処理,トリミングあり



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