ルーリン彗星、もうご覧になりましたでしょうか?
まだ見ていない方のために例によって
今晩20時における位置の目安を↓(下は部分拡大図)
(Astroarts ステラナビゲータによる ※円は8×30双眼鏡の視野)
今晩はしし座の1等星レグルスのすぐ下、
初心者でも探しやすいところに位置します。
小型双眼鏡ではレグルスと一緒に見ることができそうです。
ただ、レグルスは若干暗めの1等星なので、その近くで
少し低いところにいる土星と間違わないようにしましょう。
(土星の方が明るく見えるかも)
時間毎の天気分布予報を見ると、今夜は東北地方で晴れ間が
広がりそうですネ。
さて、今回は彗星の名前について薀蓄を傾けてみます。
彗星には発見者の名前がそのまま付くというのが普通です。
フルネームではなく苗字(family name)が使われ、
複数の発見者がいる場合は、連名(ただし3名まで)になります。
1997年春に明るく観測されたヘール・ボップ彗星を例に取ると
USA在住のアラン・ヘールさんとトーマス・ボップさんが
別々の場所でほぼ同時に発見したので、そういう名前になったのです。
2種類の尾がV字に分かれて見えたヘール・ボップ彗星
1997年3月30日撮影
ということは、ルーリン彗星は「ルーリン」さんが発見したので
そういう名前になったのかというと、そうではありません。
ルーさんとリンさんの二人が発見したわけでもありません。
実は天文台の名前が付いているのです。その天文台は台湾にあります。
漢字で書くと「鹿林天文台」となります。
「林」をリンと発音するのは日本と同じですが、
「鹿」はルーと発音するんですね。
英語の綴りは "Lulin" です。
なぜ天文台の名前が付いたのか?
それを書くととっても長~くなりそうなので、今回はここまで。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます