昨年末に入手したCMOSカメラで狙った2つ目のディープスカイ天体は春を代表するこの銀河でした。
【子持ち銀河 M51(りょうけん座)】
ZWO ASI585MC+タカハシε-180EDC,F2.8,Gain300,STARRY NIGHTフィルター,
総露出時間24分(3分×8フレーム,加算コンポジット),タカハシEM-200Temma2M赤道儀,
口径25mmガイド鏡にて恒星オートガイド,新潟県十日町市にて
りょうけん座にある有名な銀河で、当ブログでは何度となく登場してきている個人的に大好きな天体です。
大きめの銀河なんですけど、焦点距離が500mmでは写野全体に対する被写体の占有率が低くて寂しい写りです。
でも、フルサイズセンサー搭載のデジイチと比べたら、画角はかなり狭いんです。星空シミュレーションソフトで
写野比較をしてみたら・・・
AstroArts社ステラナビゲータにて作成
(赤色枠はキヤノンEOS Raで500mmの写野,黄色枠はASI585MCで500mmの写野,水色枠はEOS Raで2000mmの写野)
同じ望遠鏡を使っても、1/1.2型センサーの写野はフルサイズセンサーと比べ面積比で1/9以下になることが判明。
出力画像のアスペクト比(縦横比)が異なりますが、もしフルサイズセンサー搭載カメラで同等の狭い画角で撮ろうと
したら、2000mm近い焦点距離の光学系が必要になる訳で、視直径の小さい天体を拡大して狙うならCMSOカメラの方が
断然有利ってことになります。但し、解像度についてはセンサーのピクセルサイズに依存することに留意する必要が
あります。ちなみに、カメラの画素ピッチを調べると、キヤノンEOS Raは5.4μm、ZWO ASI585MCは2.9μmでしたので、
ピクセルサイズの小さいCMOSカメラの方が解像度的にも期待できるようです。
そこで、銀河部分を等倍トリミングしてみると・・・
500mmにしては割と細部が捉えられた感じ。ゲインの上げ過ぎで両銀河の中心部が白飛びしたのが悔やまれますが・・・
で、参考用として、過去に得られたEOS Raによる撮影イメージの等倍トリミング画像も貼っておきます。
使用望遠鏡は同じですが、こちらは総露出時間が40分と長めのせいかS/Nが良く、階調も良好で淡い部分の写り具合は
上っていう感じがする一方、像拡大率の差は一目瞭然で、細部の解像感はイマイチな印象です。
ということで、視直径の小さい天体を狙うならデジイチよりCMOSカメラの方がベターだと認識しました。
(つづく)
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