前記事の続きです。
3/13に同一機材で撮影した画像では彗星頭部付近にイオンテイルの筋状構造が割としっかり確認できたんですが、
今回の撮影ではどうだったかと言うと・・・
【ポンス・ブルックス彗星頭部付近(12P)04/01】
キヤノンEOS Ra+タカハシε-180EDC,F2.8,ISO3200,STARRY NIGHTフィルター,
総露出時間7.5分(30秒×15コマ,σクリップ加算平均メトカーフコンポジット),タカハシEM-200Temma2M赤道儀,
口径25mmガイド鏡にて恒星オートガイド,トリミングあり,静岡県西伊豆町にて
あまり目立たない感じでした。春霞でコントラストが低下したのか、彗星からの揮発性成分放出が弱まったのか、
原因がよく分かりませんが、ちょっと寂しい写りです。そこで、「ローテーショナルグラディエント」っていう
画像処理方法を駆使して、筋状構造の明瞭化を行ってみました。その処理後のイメージがコレです。
画像が若干荒れたものの、頭部近傍のイオンテイルに5本程度のスジが確認できるようになりました。
この画像処理は元々、皆既日食の撮影で捉えられるコロナの流線構造をハッキリ強調させるのに使うらしいですが、
彗星に適用すると尾の微細構造の描出に役立つみたいです。ちなみに使用ソフトはAstroArts社のステライメージ8で
個人的には初めて使う機能でした。処理時に角度パラメーターを設定しますが、単一角度での処理だと背景の恒星に
階調反転した暗色像が生成されてしまうため、角度を変えた処理を行って階調反転恒星像がズレた画像を複数作成し、
それらを比較明合成することで目立たなくしてみました。
そのような使い方が適切なのかどうか分かりませんけど、効果は確認できたってことで自己満足してます。
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