D70s with SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC Macro thru Kenko Pro1D Protector (W), Aperture priority AE (F=8.0, SS=1/640s), -0.7EV (Matrix metering), ISO200, WB=Sunny (+0), f=55mm (35mm-equivalent: 82mm)
いつの間にか大みそかになっていました。今年も仕事を抱えたままの年越しです。いつも通りの生活をしながら年を越すせいか、今ひとつ年越しの実感がわきません。
それでも、一応は今年の写真を振り返っておきましょう。この1年間何を撮ってきたか、どんな傾向の写真を撮るようになったかを見つめることで、今の自分を位置づけることができるでしょう。
今年1年間に撮った写真の中から、撮影の傾向を見て取れるものを18枚選びました。あまり枚数が多くても節操がありませんし、かと言って枚数が少なすぎると撮影の傾向が分かりません。ということで18枚。6枚ずつ3回の記事 (前編・中編・後編) に分けて見ていきます。
1枚目はローカル線の踏切。この写真を見直してみて、私が撮る写真は画面内の要素が多いことに気づきました。この写真の中にも、黄色と黒の遮断機、赤い非常ボタンの案内板、50と書かれた鉄道標識、立ち並ぶコンクリート柱、手前から奥にまっすぐに伸びる線路、駅のホームなどが見えます。
私の撮る写真は、このように多要素の写真が多いです。ところが、プロもアマチュアも、カメラマンがインターネットで公開している写真の多くは、画面内の要素がすごく少ないのです。
多要素の写真は反主流のようですが、これが私のスタイル。撮りたくて仕方がない衝動に駆られて直感任せで撮ると、往々にしてこのような多要素の写真になります。私の脳は多要素が好きなのかも知れません。インスピレーションなんだから、主題とか作画意図とか、そんなの関係ねぇ*。
*そんなの関係ねぇ …… 2007年の流行語らしいですが、私の周辺では全然耳にしません。
D70s with SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC Macro thru Kenko Pro1D Protector (W), Aperture priority AE (F=4.2, SS=1/2000s), -0.3EV (Matrix metering), ISO200, WB=Sunny (+0), f=55mm (35mm-equivalent: 82mm)
今年もあちこちに出かけました。普段と違う場所に出かけると、感性が刺激されるのが分かります。観光写真に興味がなくなっても旅行をやめないのは、違う環境でテンションが上がるのが気持ちいいから。
感性が刺激を受けると、何気ないものも面白く見えてきます。
D70s with SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC Macro thru Kenko Pro1D Protector (W), Manual exposure (F=13, SS=1/160s), ISO200, WB=Sunny (+0), f=70mm (35mm-equivalent: 105mm), Rotated clockwise
長崎でも、特に長崎らしくもない写真を何枚も撮っています。
この写真は作画しています。黄色い花を画面中央から下に配置して、ジグザグの動線で不動堂へとつなげました。その上で、中間的な距離にある花にピントを合わせ、手前の花と奥の不動堂をぼかすことで、花を浮き立たせました。日常の雑景っぽく撮れたでしょうか。
ここまで綿密に作画するなんて、私にしては珍しいことです。撮影中にこんなことも考えるようになったんだなぁ。
D70s with SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC Macro thru Kenko Pro1D Protector (W), Manual exposure (F=3.5, SS=1/250s), ISO200, WB=Cloudy (+0), f=17mm (35mm-equivalent: 25mm)
のぞき見風。相変わらず広角で遠近感を強調するのが好きだねぇ。
ひらめきに従って撮った写真ですが、こんな構図もありだと思いました。このような経験が蓄積されて構図のバリエーションが増えていくのでしょう。
D70s with SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC Macro thru Kenko Pro1D Protector (W), Programmed AE (F=3.5, SS=1/50s), +0.7EV (Matrix metering), ISO200, WB=Sunny (-2), f=24mm (35mm-equivalent: 36mm)
撮影するときには直感を大事にしていますが、いつもいつも直感だけに頼っているわけではありません。画面に収める被写体の範囲、被写体を収める位置、画面の傾きも考えています。
D70s with SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC Macro thru Kenko Pro1D Protector (W), Manual exposure (F=4.5, SS=1/100s), ISO200, WB=Sunny (-2), f=70mm (35mm-equivalent: 105mm)
これも比較的要素が多いように感じます。要素が多い写真は写真界ではあまり好まれないようですが、私のスタンスとして今後も大切にしていきます。
(中編に続く)