近所のスーパーへ行こうと、家を出た。
一つ目の路地を曲がると、交通警備員の姿が見えた。
T字路の真ん中でたっていて、右折禁止とも左折禁止ともわからない。
さて、どうする?と思った時、
警備員が両手を左右に広げて指差した。
「左に行く?右に行く?」という合図と見て、右手を高く出して右を差した。
警備員は、コクリと頷いて、右方向に進めるよという具合に合図をしてくれた。
ほんのちょっとした手の会話でちょっぴり嬉しくなった。
合図で会話が出来たこと。
合図を送ってくれて、答えられたこと。
そんな他愛もないことがほんわか気分になる。
買い物を終えて、戻ってくると、もう交通警備は終わっていて、何の痕跡もない、いつもの道に
なっていた。
こんな、単純なことで嬉しくなる。
見知らぬ人とのちょっとしたことで気分が良くなる。
腹の立つことの多い昨今。
貴重な体験になった。