「おれ、なんで捨てられたの?」 問う息子を抱きしめた
http://www.asahi.com/articles/ASK4W358GK4WTIPE009.html?iref=comtop_8_02
記事抜粋ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「あなたを産んでくれたお母さんがいる」。
初めてそう話したのは、3歳の誕生日。
そこから、日常の中で生い立ちを伝えてきた。
「ゆりかご」に預けられたこともその一つ。
息子から聞いてくることもたくさんある。
「なんでお母さんは産んでくれなかったの?」「(生みの母は)どこにいるの?」「もともとの自分の名前は?」。女性にも答えられない質問もある。
ある時、息子はこんなことを言ってきた。「おれ、なんで捨てられたの? 要らなかったの? 要らなかったんでしょ?」
女性はこう返した。「どうしても命を助けたい、あなたを大事にしたいと思ったのよ。
お陰で家族になれてうれしい」。
ぎゅっと抱きしめると息子も力強く抱き返してくれた。
小さな体で一生懸命受け止め、考えているのだと思う。