信州へ(7)
さて、地下壕のトンネルに入っていきます。他のお客さんは、誰もいないわけではないですが、少ないです。
最初のところは少し下りになっています。
薄暗いですが、すべての箇所に照明があります。
鉄骨等で補強をしてあるところもあります。
これは発破のためのダイナマイトを入れる穴だそうで・・。
これはトロッコのあと。
90度に曲がるところです。
網などでふさいで入れないですが、縦横に壕があります。水平はきちんと保たれているように感じられます。
じっと見ていると、なにか吸い込まれていくような気になります。
率直に言って、地下壕はただの暗闇の中のトンネルといえばそうです。
別にこれ自体が鍾乳洞のように面白かったり、不思議だったりするわけではありません。
が、このトンネルは戦時中、朝鮮の人を含む非常に多くの人が徴用され、つくられたものです。
強制的に労働に携わらされたとか、強制でない部分もあったとか、そういう議論もあるようですが、
ここが貴重な戦争の遺跡であることは事実です。
普通のウォーキングシューズですが、壕内を歩くと、その足音がコツーン、コツーンと響きます。
なんとなく、自分のその足音が、軍靴の足音のように聞こえました。
安全への配慮は当然必要ですが、なるべくかつての状態をそのまま保存しようとしている点もいいと思います。
おりしも、集団的自衛権や憲法「改正」についての動きが高まる中、憲法記念日のこの日に、この場所を
訪ねることができたのはよかったです。
つづく。