IRセミナー 3468スターアジア不動産投資法人 とりあえず分配金を取りましょうか
さて、昨日のIRセミナーの2つめは3468スターアジア不動産投資法人でした。
REITの個別銘柄ですね。最近はREITの個別銘柄もIRセミナー等に参加されることが増えてきたように思います。
さて、下記の2つのチャートを見てください。
上が1645のETFで、まあ、REIT指数と同様の値動きと考えていいでしょう。今年になってからズルズルと下落し、
今日は年初来安値になっています。
一方、こちらは34683468スターアジア不動産投資法人のチャート。
直近、若干の下落はあるとはいえ、同じREITとは思えない対照的な値動きになっています。
なんでやという話ですね。通常、REITはそんな個別企業の業績の差異ほど大きな差が出るということはないはずですが。
プレゼンをされたここの社長の加藤さんという方は野村證券出身の方。野村でREIT関連のことにも携わっておられたようです。
それはいいとして、ここの今年の分配金の予想は2/1-7/31が4340円、で、8/1-1-31が4039円の予想。
ん、今の投資口価格は103900円です。これ、高すぎませんか、分配金が。
それもそのはず、この2回については物件の譲渡益というのが含まれています。この部分を除いた利益目標は、だいたい2750-2800円
というあたりだそうで。これは半年でですので、分配金5600円であれば、これは5.4%程度の分配金利回りになり、これでも悪くも
ないです。
ここは現在もちっょと保有している銘柄ですが、まあ、長期で分配金を取りつつ、保有コストを引き下げていくという発想ならば
別に保有継続でかまわないかなという感じがします。分配金落ちで価格が下落するのは承知で、2回の物件売却益含みの分配金を取って
おくという発想もありえるでしょう。
まあ、そんなことも含みで、上記のチャートになっているということでしょうね。
なお、REIT指数がずっと下落していることに対する認識についてちょっと聞いてみました。
コメントの中にあったのは投信の資産が流出しているということ。
毎月分配型の投信は投資として適切さに欠けるという金融庁の指摘もあり、投信の方からの資金流入がなく、逆に売られているという
ことでしょうか。ここは実際、数字的にはどうなのかな。
なお、金融庁の指摘を受けるまでもなく、毎月分配型というのは投資としては明らかに損で変な商品であることは確かです。
ただ、REITの場合、分配金を出さずに内部留保としてためておくことはできないので、これは分配金は出ているわけで、そこの部分は
再投資ということでなく、投資家に還元しようという発想はあるわけですよね。というか、REITはそもそもそういう性格のものでもある
ので、投資という観点からの毎月分配型投信のおかしさということと一緒に論じるのはどうなのかなという感じもします。
あと、米国の金利上昇、欧州もその傾向が見られ、日本もでは?という金利上昇懸念の反映という指摘。
これはそうだろうか、日本は当面そうならないという見通しだからこそ、為替は円安傾向になっているのではないのかなー。
それは短期で、少し長い目で見ればやはり金利上昇懸念というのはあるのか?。このあたりはよくわかりませんな。
REITにわとり投資しているという地銀の動きなんかはどうなのだろう?。これ、聞いてみれはよかったな。
まあ、つまりは、REITについては、別にREIT自体に大きな問題があるとか懸念があるというよりは、今は買いあがるような主体がいないと
いうことなんでしょう。というか、そう理解しました。
あと、この銘柄の個別の話。
ポートフォリオは特定のアセットタイプに集中してということではなく、オフィス3割、物流3割、住宅2割、ホテル1.5割というような感じ
で、かなりばらかして成長性と安定性のバランスをとっている感じです。これは、特定のアセットタイプに集中して投資するREITも増えて
きている中では逆に特色になっているかなとも思いました。別に悪くないです。
地域的には、本町橋タワーという60億で取得した大阪のビルもあるのですが、東京圏が7割。
建物の耐震性等は高いグレードにあるとはいうものの、巨大な地震などがあれば倒壊とまではいかなくても、物件に被害があり、資産価値が
損なわれるリスクというのはやはりあります。まあ、REITについては、それはどこもそうといえばそうなんですが、内部留保から補修費用を
出すような形は、微細なものならともかく被害が大きければできないですからね。
まあ、そうしたリスクも承知の上、含んだ上でのREITの現在のリターンということなんで、それが嫌なら投資対象にしないということ
なのでしょう。地震のリスク等について聞いたら、(想定以上の巨大な地震で被害が出たとしたら)「しょうがない」とコメントされていた
のかせ、ここに限らずREITという商品の性格を端的に表現しているような気がして印象的でした。
あと、格付けをなるべく早く取得する方向ということでした。それはその方がいいでしょうね。
格付けを取るのに何が課題かというと、総資産額、負債比率、マネージメント力、スポンサーは見ないといいつつ見てるところもあるかな・・、
というようなお話でした。
なお、ここのREITは、ウェブサイトにメールとかフォーム入力で問い合わせ等ができるようになっていませんでした。電話番号は掲載されていましたが。
ここの記事のお知らせを送ろうと思いましたが、できません。わざわざ電話代をかけてお知らせするほどのことでもないですしね。
細かいことですが、ここはちょっと要改善かと思います。