IRセミナー 7467萩原電気 割安は自動車部品メーカー的だから 若干期待も
株価は時価2,442円、PER10倍、PBR0.77、80円配当で配当利回り3.28%。
100株単位。
一見して割安感を感じる指標にはなっています。
1年間の株価の推移を見ると、これでも3割程度は上昇してきています。
事業内容は半導体等の電子部品・機器商社となっています。
自動車向けが約9割ですが、実質、デンソーやトヨタなど、トヨタ系の会社
への納入がほとんどです。
つまり、汎用の電子部品を買ってきて、それを顧客に注文に応じて、あるいは
提案して、カスタムの形に組み上げて納入する、基本的にはこういう業態。
ですから、商社とはいうものの、実態としては自動車部品メーカー的な側面
が強いです。
自動車部品メーカーはどうしても、その系列である納入先の自動車メーカーの
生産、販売動向に業績が左右され、自社で独自の事業を展開して、こうしたこ
とと関わりなく収益をあげていく部門というのが持ちにくい、事業ポートフォ
リオが単一的で変化に弱いし、自動車メーカー側からの要請も当然厳しく、
利益率が低く抑えられるという傾向にあるでしょう。
だから、業績が好調であったとしてもPERは10倍程度、それ以下というよう
な評価になりがちです。
ここはプレゼンテーションが上手だとは思えませんでした。
電子デバイス関係の売上が中心なのですが、それがいったい具体的にどういうもの
でどういう役割をしているのか、デバイスの中でもどんなものが売れていて利益
につなかっているのか、そういう現状に対する理解というのがしづらい、見えづらい
説明、資料でした。多くの聴衆も同様に感じたことと思います。
ただ、今後に向けては、自動車の自動運転とか、あるいは水素、EV、ハイブリット
等の新しい方向性と関わって、様々な新しい電子デバイス、モジュールが自動車に搭載
されることは考えられるわけで、これらは当然、大きな商機にはなります。
自動運転などは、本格的にはまだ展開されておらず、部品なども開発、試作段階で
利益にはならないところも多いと思いますが、数量が一気に増加してくれば利益貢献
してくると思われます。
元々、割高感はないですから、上記のようなことを評価して買ってみるのも一案です。
トヨタが国内の多くの自動車会社と提携してEV開発をすすめるというのもプラス要因
と考えられないこともないですし。
ここもクオカード3000円とかの優待でも設定されると、さらに株価が上昇するきっかけ
になるかもしれません。1000円ではインパクトは弱いと思いますが。
株主数はそんなに多くもないですから、これは会社側としては検討されてもいいんじゃ
ないですかね。
評価としては5社の中で真ん中の3位です。
マンションデベロッパーなら、ここの方がいいかとも思います。