堀場製作所IRセミナー(2)
今日は大阪での野村のイベントに行っておりました。
堀場製作所も、こういうイベントにブースを出して参加したらいいと思いますが。
堀場の株価、本日は6890円で引けています。PER20倍程度で、基本的に適正な評価が
なされていると思います。年間のチャートも、ほぼゆるやかな右肩上がりにはなっています。
ということで、特段の割安感もなく、目先、ここからさらに急成長という期待もそんなに
はなく、半導体製造関連の好調さを含む業績の堅調さを織り込んでいるということで、
株価の評価はニュートラル、まあ、全体の動きに連動するかなというようなイメージになり
ます。すぐに買ってみよう!とかにはならないということですね。
その原因の一つは株価の高さです。
今年は多くの企業の株価が上昇しており、別にここに限った話でもないのですが、
株価7000円程度で100株単元だと、1単元の最低投資額は当然70万ということになります。
金額として、これは個人投資家としては、やはりやや抵抗感がある、ほいほいと複数単位
を売買するというのはしにくい場合が多いのではないでしょうか、私はそうですが。
東証も50万円を最低投資額とするような大まかな基準を示していますので、分割について
質問もしてみました。
投資のしやすさについての個人的な感覚についてはそれなりに同意もしていただけましたが、
直接前向きに検討する云々といったコメントはありません。
が、まあ、こういう意見は、とりあえずこういう場では言っておくのがいいかと思います。
さて、プレゼンそのものの内容ですが、基本的には配布された資料にそって、真面目にきちんと
報告をされていました。役員の方がプレゼンテーターだったと思います。
この「真面目にきちんと」というのは、必ずしも褒め言葉ということでもありません。
というのは、全般に話の仕方がフラットで強弱、抑揚というのがありまないのです。その結果、
印象に残るポイントというのがあまりない。
ここらあたりは、専門の人に助言を受けて、改善するべきポイントだろうと思います。
できれば、役員の方は最初に一言挨拶をされて、あとはIR担当の方が、プレゼンについて
単に資料だけでなく、話し方、身振り手振りなども含めて色々と工夫をした上で話される方が
いいのではないかなー。
なかなか、これがすごくよかったという例はないのですが、まあ、立て板に水的によー喋るなー
というのは日本電産のIRの担当の方。お名前は忘れましたが、「芸」として成立していると思いました。
そこまでいかなくても、まあ、強弱というか伝えたいポイントを強調したプレゼンの工夫はある
はずです。
資料を見たらわかることでも、話し方で、熱意とか意欲とかいった気持ちの部分はしっかり
伝わったりしますからねー。
堀場製作所だったら、何を伝えるか。
・自動車計測の部分はまだ相当期間、重要な仕事
自動車計測って、別に大きさを測定するわけではなくて、つまりは排ガス等の測定ですね。
今、話題はEV、電気自動車です。電気自動車はモーターで動くので排ガスは出ません。となると計測機器
も不要になります。だったら、堀場の主要な製品の需要は先細りではないかという短絡的な発想というのも
ありえます。
が、そうかと?。
そりゃ、30年とか50年とかたったら、かなりそうかもしれんけど。
当面、10年やそこらは中心になるのはやはりガソリンやディーゼルの内燃機関。しかも、環境基準は厳しくなる
ことはあってもゆるくなることはない。となると、測定機器の重要性というのは、なお、需要は相応に堅調に
あるし、その果たすべき社会的役割は大きく、ここでの利益も挙げられる。
・半導体製造関連と医療関連はなにをどうしている、どうしたい
いったいどこに何をどう使っているのか。
半導体製造といっても、堀場の機器が具体的にどこにどう使われるのか、なぜこの利益が大きくなってたいるのか、
医療関連では、どこを中心に攻めたいのか、
この2つのセグメントをわかりやすく具体的に解説。
・将来の方向性
買収した英国の企業、さて、これまでにない分野をどう広げていくか、その「夢」と「可能性」について。
今回の話の中では例えば「電気自動車と自動運転」というところにどうつながっていくのか、どこが強みか、それは
よく伝わってきませんでした。
基本は上記の3点。歴史や経過は短く、現状と将来展望を強調するのがいいと思います。
って、企業そのものの評価云々ではなくて、プレゼンの方法の話になってますが(^_^;)。
企業としての現状の技術力、収益力は素晴らしいものがあるのだと思います。
だから、それをうまく、楽しく、また印象に残るように伝える工夫があるとよいです。
あと、せっかく地元の京都でのIRセミナーでもあったので、それを生かすような何か話というか「まくら」が
あったらよかったですね。
ありがとうございました。
おわり。