昨日は20℃近い陽気だった。いよいよ春である。
朝の散歩の道すがら、土筆ん坊がにょきにょきと顔を出しているのをみつけた。
季節の料理をしなくなったのか、農薬散布の被害を恐れているのか、沢山生えて
いる。
例年より一週間くらい早いような気がするのだが、田んぼの脇に目の余り良くな
い私にも判るほど一杯生えていた。季節は確実に巡ってくる。
中高生の頃は春休みの頃、近くのあぜ道に良く摘みに行った。
あの頃は、風が少し肌寒いなかで、地中から出てくる土筆に燃え立つような生命
力を感じていた。この頃は、四季の移り変わりに微妙に寂しさを感じる。
母がなくなる年の春、病院の近くの公園に車椅子を引いて、花見に行った。
その時母は桜を見上げ「この花を来年は見ることができるのかねえ」とポツリとつぶやいた
のを思い出す。
土筆は、ちょっとほろ苦い卵とじが、私は好きである。