寒い。気温は0度をわずかに上回る程度。部屋に閉じこもるのもなにか潔くない
と考え、雪の中を散歩に出かけた。
歩き始めればうっすらと汗ばむ。防寒具が効いている。空気がひんやりと気持ち
が良い。
雪の中に色々な足跡が残っている。はっきり分かっているのはウサギくらいだが、
それもどちらが前だったか定かではない。(多分左右に揃っているのが後ろだと
思うのだが)
なにか尻尾の跡がついたのもある。(狸や狐は冬眠するのではないか)これは貂
か?
凍った池畔で比較的大きな直線的な足跡に出会った。傍に肉球の跡も鮮明な足跡
が寄り添うように付いている。鹿を追った大型犬だろうか。駆けたように乱れて
はいない。
どんな動物が、どんな状況で通りすぎて往ったのか?
我々も同じように、何らかの足跡を残している。はっきりと大きな跡の人もいれ
ば、乱れた跡の人もいる。同じところをぐるぐる回っている人もいるだろう。
一体自分はどんな足跡を残してきたのだろう?
いずれにしても、一度雪が降れば消えてしまうのだが。
これは鹿の足跡だろうと思うのだが