緑に囲まれたYさんのセカンドハウス
4月に亡くなった、畏友Yさんのセカンドハウスを訪問した。
奥様が愛知県ではなく、晩年をYさんと一緒に過ごされた長野県の里山に、基本的に住まいを定められたと聞いたからだ。谷あいにあるそこは相変わらず静かに、のどかな土地である。
訪問の度に、入り口で迎えてくれたYさんの姿がないのが淋しいが、緑に囲まれた谷あいの家は一年前と何にも変わっていなかった。
奥様は思ったよりお元気で、田舎暮らしを楽しんでおられた。草刈や、蜂退治、野菜つくりなどで気を紛らせる傍ら、太極拳や絵画教室にも通われている。またの人達ともの共同作業などを仲良く行っているとのこと。自然に地域の社会に溶け込んでおられているようで、ちょっぴり安心した。
もし自分がこんな立場になったら、こんなにスムーズには溶け込めないだろう。
しかし何かのおりに、ふと彼の人はいないのだ、逝ってしまったのだと、無性に寂しさがこみ上げてくるという。そうなんだろうなあ。
おだやかな方だった
ちょっとした手作りの肴で、昼間から一杯ご馳走になり、私の方はすっかり良い気分になって辞去した。畏友のYさんは春風のような穏やかな人だったが、奥様もごくごく自然な方だ。