キス・オブ・ファイアー(半分)
15日のお盆の中日は恒例の諏訪湖祭湖上花火大会の日である。今年も混雑を覚悟で湖畔に向かった。
三時間も前なのに、茅野市役所の駐車場は満車、苦労して駐車場を探して、上諏訪駅へ。臨時列車に乗り込む。
案外若い人の浴衣姿が多い。昨年よりは混みあう事もなく、それでも肩が触れ合うほどの込み具合で、駅へ着く。
そこはもう混雑の始まり。駅のホームも、駅前広場も、商店街も人人人。湖畔に向かう道路も人で一杯だ。
いよいよ開始
予め予約をしておいた、有料桟敷席に無事入場。茅野で降っていた雨も、すっかり上がり、雲こそ取れぬが、湖畔は次第に暮れてゆく。途中買ってきた缶ビールをやりながら、ゆったりと日が暮れるのを待つ。7時きっかりに実行委員長の挨拶が始まり(これが山にこだましてほとんど聞き取れない)いよいよ打ち上げ開始。惜しげも無く、尺玉が打ち上げられ、音と煙と光が織りなすファンタジーが続く。目の上を覆うがごとく広がる大輪の傘は圧巻である。流れてくる煙、腹に響く爆発音は、臨場しているものだけが味わえる迫力だ。
湖上大スターマイン
ナイアガラ瀑布
2km続く大瀑布
豪華な打ち上げに酔っているうちにあっという間に2時間はすぎ、フィナーレを迎えた。最後は水上大スターマイン「キス・オブ/ファイアー」仕掛け「大ナイアガラ瀑布」前者は湖上で2隻のボートの上で、花火を打ち、半円形の姿が映し出されるファンタジックなもの。後者は長さ2kmにわたる滝状の仕掛け花火だ。この日は風が弱く、煙がなかなか捌けず、キスオブファイアーはけむりにじゃまされて、半隠れになった。
この花火大会は昭和24年に戦後の復興を期して始められたもので、現在は約万発が打ち上げられ、観客50万人を数えると言われ、国内最大級の大会である。、
それだけに帰りの混雑はものすごく、これも日本一だ。終わるやいなや脱兎のごとく駅に向かう。人ごみをかき分けかき分けほとんど駆け足で急ぐ。臨時列車が次々と増発されるが、駅前の広場は十重二十重の人並みで埋まり、行きの比ではない。列車のホームは人で埋まり、入場は勿論、制限され,一電車分しか入場できない。それでも我々は2回の制限でホームへ。東京の通勤列車並に詰め込んで発車。茅野についたのは終了後一時間経った頃、昨年よりも50分以上も早い。駆け足が効いた。
往きと帰りの混雑もイベントの一つだと考えれば、本日は5時間以上にわたる大イベントであった。
まだ陽も高いのにこの混雑
鈍色に染まる湖面
皆ゆったりと日が暮れるのを待つ
湖畔に軒を並べる露店