茅野市にある総合運動公園の駐車場の一角に、小さな塔があり、火が灯っている。
なんだろうと近づいてみたたら、「原爆の火」と記されている。
そういえば、折鶴のモニュメントや千羽鶴がそばにかけてある。
火の前の石には次のように標されていた。
碑文
原爆の火・平和の塔
この塔に燃える火は、1945年8月6日広島に投下された。原爆の火です。
福岡県八女郡星野村の山本達雄さんが、原爆投下後の広島で肉親を捜
していた時、倉庫にくすぶる原爆の火をカイロに移して持ち帰り、以来その
火は星野村で保存されてきました。そこから分火してもらい非核平和のシ
ンボルとして核兵器廃絶の日まで、ここ茅野市で燃やし続けようとするもの
です。
この塔は、原爆の悲惨さに思いを致し、世界中の核兵器をなくし、地球上
に真の平和を願う市民の募金と、非核平和宣言都市茅野市の協力によっ
て建設されました。
被爆・戦後50年
1995年(平成7年)12月
茅野市原爆の火・平和の塔建設実行委員会
この火は広島から移されて以来、65年以上も静かに燃え続けているのだ。
原爆を落とされた広島の焼野原にくすぶっていた火が、遠く長野県の地で燃え続けている。
派手な反対運動ではないが、この火を見ると何か襟を正されるような思いがする。