山の散歩道
大学の同級生に誘われて、俳句に触れている。彼が主宰している俳句会は、2ヶ月に一度自作の俳句を五句投稿し、会員が互選で七句選び、発表するというものだ。若干のコメントが付くが、多くの選が付く句はやはり素晴らしいものが多いと感心している。
こうして選ばられるというだけで励みになるのが不思議でもある。参加第一回で、友人の葬儀を読んだ句「春寂寥終わりて棺動き出し」が、幸運にも天賞を頂いたのでつい続ける気になった。たまにはNHKやプレバトの俳句番組も見るようになり、その奥深さに触れるようになってきた。
以来パソコンの調子が悪いときの一回は休んだが、それ以外は投句を続けてきた。それがなんと8月の選句では、投句した五句全部に選がついた。さすがにちょっと嬉しい。
今回ちょっと自信があったのは、ふるさと刈谷の万灯祭りを詠んだ「笛・太鼓跳ね跳ぶ脚や旱星(ひでりぼし)」というもので、笛と太鼓のお囃子に合わせて、担いで振り回す万灯祭(雨乞祭が起源と聞いている)をえがいたもの。旱星という季語に魅せられた。ところが友人からの評の中には「脚は昆虫などのものを指す」とあり、そこまで細かい配慮がなかったことを反省。
俳句でこうした隅々まで配慮をすることも、教えられた。大雑把でいい加減な我が身に対する恰好な警告であるが、どこまで矯正できるやら。