53連勝した小さな大横綱千代の富士が出た部屋である。筋肉質のきっぷの良い取り口で一代を築き、国民栄誉賞を受けた。
この部屋は銀色の4,5階建てのビルの1階にあり、千代の富士の胸像「出を待つ」が玄関で睨みを利かす。現在は千代大龍、千代翔馬、千代の国などやはりケレン味のない相撲を取る力士で占められている。親方は元千代大海。
この部屋はもともと北の富士が仕切っていたのだが、八角親方(現相撲協会理事長・元横綱北勝海)が分家独立の際、千代の富士に譲り、八角部屋を応援すべく移籍したという歴史を持つ。別に北の富士と千代の富士は仲が悪いわけではなく、八角親方が応援を必要としていたからこうしたという。
NHKの解説などを聞いていても、北の富士はサラッとした性格で、ドロドロした人間関係に巻きこまれるようには見えない。
この部屋には何かとドラマがついて回りそうである。