すすき
くさフジウツギ科ブッドレア
萩
コスモス
僅かな時間を縫って山に来た。都会はどうも空気に馴染めない。まだ残暑厳しいアスファルトジャングルだが、山に逃れてくると、そこにはもう秋の気配が忍び寄っていた。
空はまだ夏の様相だが、草花は着実に秋の準備に余念がない。24節気は白露、朝晩はひんやりとしてきて布団が手放せない。そういえばアキアカネを見ていないなあ。72候は白露初候「草露白し」。草に降りた露が白く光って見える頃、9月9日は重陽の節句。
小泉八雲の「怪談」でこの日に武士の霊がもどってくるのを思い出すが、旧暦では菊の頃に当たり、宮中では盃に菊の花びらを浮かべて酒を楽しんだという。一般には収穫祭の意味合いが強く「栗の節句」ともいわれた。
散歩に出ると、すすきがもう穂を出している。萩やコスモスも咲き誇っている。季節は確実に進んでいる。